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浦和はロスタイムのPKで9試合ぶり敗戦、柏木「審判を許さない」

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[8.6 J1第20節 浦和2-3神戸 埼玉]

 結末は悲劇的だった。浦和レッズは0-2で折り返した後半開始から出場したFW田中達也、FWマゾーラのゴールで一度は追い付いたが、後半ロスタイムにPKで失点。2-3で競り負け、6月18日の清水戦(1-3)以来、9試合ぶりの黒星を喫した。

 後半47分、最終ラインの裏にスルーパスを通されると、PA内でMFマルシオ・リシャルデスがMF田中英雄を倒したとしてPKを献上。浦和の選手は猛抗議し、大ブーイングが巻き起こる中、FW大久保嘉人に決勝点を決められた。

「そこ(PKの場面)についてはコメントを差し控えたい。ただ、とても悲しい出来事だった」。ペトロヴィッチ監督は厳しい表情で言った。MF柏木陽介は「今日は審判を許さない。ボールに行ってないと、ボールはあっちに転がらない。今日は文句を言いたいけど、言わないようにします」と悔しさを押し殺した。

 厳しい判定ではあったが、指揮官は同時に「前半は浦和にふさわしくない試合をした。あのような前半では今日のゲームは勝ってはいけない」とも言う。前半は神戸の激しいプレッシャーに手を焼き、最終ラインが下がって中盤が間延び。セカンドボールも拾えず、走らされ、押し込まれ、疲労ばかりが募った。

 DF永田充は「あれだけ向こうが前からプレスに来ているのに、無理につなごうとして、前半は相手がはまっていた。ボールが跳ね返った反応が遅れたり、一人ひとりが戦ってなかったり。個人的にはもう少しラインを上げられれば、セカンドボールも拾えたのかなと思う」と、個人としてチームとして反省する。

「後半も一度は追い付いたし、点は取ってくれるチームなので、後ろが前半からもう少し我慢しないといけない」。最近8試合でわずか3失点で2失点以上の試合もなかったが、今季最多タイの1試合3失点。“眠っていた”前半が結果的に響く49日ぶりの敗戦となった。

(取材・文 西山紘平)

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