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[MOM467]多摩大目黒MF永田羽竜(3年)_“汚れ役”が魂の先制ヘッド

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[8・14 第90回全国高校選手権東京都第6地区予選2回戦 多摩大目黒3-1桜美林 筑波大駒場G]

 多摩大目黒の指揮を執る元日本代表MF奥大介監督が「アイツがいるから選手たちが70分間集中することができる」と絶対の信頼を置く選手だ。MF永田羽竜主将(3年)は、奥監督が最も重要視しているチームの集中力を声で引き締める闘将だ。この日は「自分自身もチームも声が出ていなかった」と反省していたが、それでも随所でチームを鼓舞し、どのチームにとっても難しい初戦でチームを勝利へと導いた。

 目立っているのは声だけではない。この日は前半20分に相手ディフェンスラインの背後を突く動きで左SB小田亨平(3年)からの左アーリークロスを引き出すと、飛び出してきたGKの存在にも怖れずに身体ごとボールへ飛び込む。その頭にわずかに触れたボールはそのままゴールへ吸い込まれ、先制ゴールとなった。

「自分はキャプテンと言う立場。ピッチに立った時に自分が“汚れ役”になること。キャプテンがやらなかったら、誰がやるくらいの気持ちでピッチに立っている」。勝利のためにどん欲に、そして献身的に役割を全うする背番号19の主将の魂の一撃が今大会のチーム初ゴールとなった。

 永田のゴールで先制したチームは3-1で快勝し、初の全国へ向けたスタートを切った。だが主将は「自信は持っても、余裕は持つなと言っている。自分は姿勢でチームを引っ張る」。誰にも負けない最後の選手権へかける気持ちを今後も声で、プレーで示す。

(取材・文 吉田太郎)

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