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唯一の“新戦力”永里亜「チームワークが良いのは肌で感じた」

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 女子W杯ドイツ大会で世界一に輝いたなでしこジャパンのメンバーに新たに加わったFW永里亜紗乃(日テレ・ベレーザ)は緊張した様子をみせることなく、ハツラツと練習に取り組んだ。

 今回の五輪予選は女子W杯の21名ではなく、登録は20名となるため、W杯メンバー21人から、GK山郷のぞみとFW岩渕真奈が故障の影響で抜け、新たに永里が選出された。2年ぶりの代表に「代表は結構久しぶりだったので、どんな雰囲気というのを忘れてました。やっぱり代表はみんなよく話すなぁという印象です。チームワークが良いというのは肌で感じました」とハニかんだ。「集合したばかりですけど、少しずつみんなと話せたし。きょう会ったんですけど、もうかなり仲良くなりました」と隣りにいたFW高瀬愛実と目を合わせると、「ねっ?」と弾けるような笑顔をみせた。

 この日に行われた8対8のミニゲームではMF澤穂希やFW大野忍と同じチームでプレー。得点を挙げることはできなかったが、積極的にボールに絡んだ。ゲーム後にはただ一人、佐々木則夫監督から呼び止められて「動き出しのときは斜めに裏を取るのではなく、膨らむように中へ走ればスペースができる」と個人指導を受けた。ロンドン五輪アジア最終予選まで約2週間。少しでも早くチームへ溶け込み、なでしこジャパンの戦術等を身につけなければならない。

 また19日に行われるなでしこリーグ選抜とのチャリティーマッチには欧州組のFW永里優季、FW安藤梢とW杯での主力FWがともに不在となる。ここで活躍をみせれば、代表定着も大きく近づくことは間違いない。さらには来月1日に中国・済南で始まるロンドン五輪アジア最終予選は、11日間で5試合を戦う過密日程となるだけに、総力戦となることは必至。そのような状況下で、いかにチームに貢献できるかが重要となってくる。

 今後へ向けては「自分の持ち味はボールをもらってからターンをしたりして、やっていくことなので。それをもう少し練習から出していけたら」と意気込んだ。佐々木監督は「コンディションも良く、岩渕にひけを取らないプレーができる」と永里亜のことを高く評価する。なでしこジャパンの新戦力がフレッシュさを持ち込み、チームを活性化させていく。

(取材・文 片岡涼)

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