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[SBSカップ]U-18代表、U-17W杯8強組合流で競争激化

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[8・18 SBSカップ国際ユースサッカー U-18日本代表 4-1 U-18メキシコ代表 藤枝総合]

 U-18メキシコ代表戦のU-18日本代表の先発メンバーに名を連ねたのは、JリーグでプレーするMF大島僚太(川崎フロンターレ)、CB遠藤航(湘南ベルマーレ)、GK櫛引政敏(清水エスパルス)、そして高校3年生ながらJ2で5発のFW久保裕也(京都サンガF.C.U-18)の4人に、SB川口尚紀(アルビレックス新潟ユース)、DF岩波拓也(ヴィッセル神戸U-18)、MF深井一希(コンサドーレ札幌U-18)のU-17W杯8強メンバーである3人らを加えた11人。チームの骨格を形成する1993年生まれの選手たちと、世界で5試合を経験した1994年生まれのU-17組が初めてともにプレーした一戦で、チームは今後へ向けた大きな可能性を示した。

 遠藤と久保の2人で3ゴールをたたき出すなどJ組4選手が攻守の中核として奮闘。またCBで強さを発揮した岩波やダブルボランチの一角として攻守をリンクした深井、そしてW杯でも突破力を示した川口が4点目をアシストするなどU-17杯組がチームをこれまでよりも1ランク上のレベルに引き上げていた。

 2013年のU-20W杯へ向けて今年2月に本格的に始動したU-18代表だが、ここまでは順風満帆ではなかった。吉田靖監督も「今まではかなりひどかった。これでは予選突破できないと」と苦笑する。昨年のAFC U-19選手権で主力としてプレーするなどこの世代では経験面で群を抜くCB遠藤に加え、大島や櫛引、DF相馬大士(柏)、SB松原健(大分)といった1993年の早生まれ選手たちが高校からJリーグへ飛び込んだほか、各選手が高校最上級生となってチームの中心となった。それでも一人ひとりの個の部分の経験値は足りなかった。ただ、現在は指揮官も彼ら個人個人の成長について逞しく感じているようだ。「(今回)U-17ワールドカップを経験した選手たちが合流した。そして久保や大島、遠藤らがJリーグで試合に出場してよくなっている。(きょうは)ゲームらしいゲームができた。ただ若い選手なので波がある。これからもっと突き詰めていきたい」。

 まずはU-17W杯組との融合初戦を好結果で終えたU-18代表。競争の激しさも増したチームはこれからさらに戦力を充実させていく。昨年高校2年生ながらJ2でゴールを決め、その後怪我で長期離脱していたFW南秀仁(東京ヴェルディユース)も今回初めてチームに合流。股関節痛からの復帰途中である高校ナンバー1FW白崎凌兵(山梨学院高)が見送られたが、今秋のAFC U-19選手権予選、もしくは来年のAFC U-19選手権には加わってくる見込みだ。また今後さらにU-17W杯組からメンバーに食い込んでくる選手がいるかもしれない。U-17W杯優勝メンバーを含むメキシコとの初戦は厳しい戦いを予想されながらも4-1で快勝。実力の高さを示したU-18代表がこれからさらにチームの共通意識と個を向上させ、3大会ぶりのU-20W杯出場の期待に応える。

(取材・文 吉田太郎)
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