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痛恨ドローで鹿島の逆転Vは絶望的に…増田「優勝は口にできない」

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[9.18 J1第26節 鹿島1-1名古屋 カシマ]

 もう白旗を上げるしかなかった。鹿島アントラーズの逆転優勝は絶望的となった。前後半を通じて浴びせたシュート数は20本。試合を支配し、一方的に攻め立てながら最後の決め手を欠いた。後半32分にMF増田誓志のゴールでようやく先制したが、5分後に失点。1-1の引き分けで2戦連続ドローとなった。

 これで9試合負けなし(6勝3分)となり、首位・G大阪も引き分けたため、勝ち点差は14のままだが、残り試合は8試合。逆転Vのためには勝ち点3を積み上げていくしかない状況で、あまりにも痛い引き分けだった。

「勝てる試合を落としてしまった。残念な試合だった」。増田は声を落とす。「前半から自分で決められるチャンスが何回もあって、それを外していて、みんなに申し訳ない気持ちだった。次、チャンスがあるなら最後だと思って、必ず枠に入れようと思った」。後半32分、MF野沢拓也の左CKのこぼれ球を左足ダイレクトで振り抜く。豪快なボレーシュートで先制点を奪ったが、逃げ切れなかった。

「正直、優勝を口にできないような差になってしまった。残り8試合、全部勝って、どういう結果が来るか待つだけ」。順位は仙台に抜かれ、6位に後退。残り8戦で勝ち点14差。数字上の可能性は残るが、現実的には極めて厳しい。「全勝を目指していて、こういう試合を落としていたら優勝は口にできない。残り試合、全勝することしか考えてないし、それしか言えない」。王者奪還が遠のき、増田はうなだれるしかなかった。

(取材・文 西山紘平)

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