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U-22代表、ロンドン五輪最終予選初戦を2-0発進!

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[9.21 ロンドン五輪アジア最終予選第1戦 U-22日本代表2-0 U-22マレーシア代表 ベアスタ]

 関塚ジャパン、ロンドンへ向けて白星発進! U-22日本代表は21日、ロンドン五輪アジア最終予選グループC初戦で佐賀県鳥栖市のベストアメニティスタジアムにU-22マレーシア代表を迎え撃った。前半10分にMF東慶悟のゴールで先制した日本は、後半31分にも交代出場のFW山崎亮平が加点し2-0で勝利。大事な最終予選の初戦で勝ち点3を獲得した。マレーシア、バーレーン、シリアと同グループの日本の第2戦は11月23日。アウェーでバーレーンと戦う。

 不満の内容だった。ただ日本が最低限の勝ち点3を獲得した。最終予選初戦で関塚隆監督はエースFW永井謙佑を先発から外し、FW大迫勇也を4-2-3-1システムの1トップに起用。右MFに清武弘嗣、左MFに原口元気のW杯アジア3次予選日本代表コンビを配置し、トップ下には東を先発させた。また中盤の底の位置には山村和也のパートナーとして関塚ジャパン初先発となるMF扇原貴宏を抜擢。4バックは鈴木大輔濱田水輝を中央に右SBが酒井宏樹、左SBが酒井高徳、GKはW杯予選日本代表メンバーの権田修一が先発した。

 幸先はよかった。日本は前半2分に清武がいきなりビッグチャンスを迎えると10分には扇原のくさびのパスを東がダイレクトで落とす。これを受けた清武が、右中間から中央へのドリブルで3人を引き付けて右サイドからPAへ走りこんだ東へ絶妙なスルーパス。フリーでラストパスに反応した東が、右足ダイレクトでゴール左隅へ流し込み先制した。

 前日20日の公式会見で各選手が試合のポイントに挙げていた「先制点」。流れるような攻撃から素晴らしいゴールを決めた日本はこの後、怒涛の攻撃を繰り広げる。12分には左サイドの原口からのラストパスに反応した東がゴール至近距離から決定的なシュート。さらに16分には右FKを素早くリスタートし、東の右クロスに完ぺきなタイミングで濱田が飛び込む。

 再三決定機をつくり、ゴールラッシュを予感させた。ただ一方で目立ったのは連係ミス。受け手と出し手とのリズムが合わず、選手たちが顔を見合わせる場面が何度もあった。圧倒的にボールを支配しながら1トップの大迫がポストプレーで苦戦し、中盤の選手たちもミスパスを多発。ただ右サイドで清武と酒井宏が好連係を見せ、原口もスピードに乗ったドリブルで1人、2人とかわしてPAへ迫る場面はあった。

 それでも守備時には全員が自陣に戻って守るマレーシアの好守にラストパスが引っかかったほか、33分には独力で左サイドを突破した原口の右足シュートはGKカイルル・ファーミ・チェ・マットが好セーブ。さらに前半ロスタイムには大迫とのワンツーから東が左サイドを抜け出し、そのクロスがファーサイドでフリーの清武へ通る。だが、そのシュートは再び相手GKのビッグセーブに阻まれた。

 前半、相手をシュートゼロに抑えながら追加点を奪えない日本は後半14分、大迫に代えてエース永井を投入。カウンターから永井がスペースへ飛び出すなど、リズムを変えようとする。16分にはその永井のラストパスから清武がGKをかわすがシュートを打てず。逆にマレーシアの逆襲を浴びた日本はMFワン・ザハルル・ニザム・ザカリアにPAまで飛び込まれて決定機をつくられてしまう。

 後半20分を経過してもリードは1点のみと苦しくなった初戦。それでも日本は交代出場コンビが値千金のゴールを奪った。日本は後半23分、東に代えてFW山崎を投入。すると31分、清武が左中間からPA右サイドへ飛び出した永井へループパス。これを永井がダイレクトで中央へ折り返すと山崎が右足でゴールへと押し込んだ。

 35分にも左サイドをえぐった山崎のラストパスが清武に通るなど決定機は何度もあった。それを活かせない歯がゆい戦いとなったが、36分に扇原に代えてMF山口螢を投入した日本は2-0で勝利。内容よりもこだわっていた結果を出してロンドン五輪へのスタートを切った。

(取材・文 吉田太郎)
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