beacon

U-22コンビのアシストで助っ人2発、浦和が先発9人入れ替えの大宮を下し準々決勝へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

[9.28 ナビスコ杯2回戦第2戦 大宮1-2浦和 NACK]

 ナビスコ杯2回戦の第2戦が各地で行われ、NACK5スタジアム大宮では大宮アルディージャ浦和レッズが激突した。第1戦を浦和が2-0で先勝したうえでの埼玉ダービー。浦和は直近のリーグ戦から6人、大宮は同9人の先発を入れ替えた中、浦和がFWデスポトビッチの2得点で2-1勝利。2戦2勝で準々決勝進出を決めた。

 大宮は25日のリーグ戦・柏戦から先発を9人入れ替えた。DF鈴木規郎が今季公式戦初先発し、FWホドリゴ・ピンパォンやMF藤本主税、DF深谷友基ら準主力メンバーが先発復帰。システムは4-4-2でGKは江角浩司、DFラインは右から坪内秀介、深谷友基、金英權、鈴木規郎。ダブルボランチは金澤慎と橋本早十が組み、2列目は右に藤本主税、左に金久保順が入った。2トップは石原直樹とホドリゴ・ピンパォンが組んだ。

 対する浦和は24日のリーグ戦・鹿島戦から先発を6人入れ替えた。MF柏木陽介はベンチだったが、原口元気や山田直輝のU-22勢のほか、両CBやボランチは主力が先発した。大宮の方がリーグ戦を睨んで主力を温存した形だ。システムは4-5-1でGK山岸範宏、DFラインは右から山田暢久、スピラノビッチ、永田充、野田紘史。ダブルボランチは鈴木啓太とマルシオ・リシャルデスが組み、2列目は右に梅崎司、左に原口元気、トップ下に山田直輝が入った。1トップはデスポトビッチが務めた。

 大宮は準々決勝進出のためには、最低でも2-0にして延長戦勝利、欲を言えば3-0勝利が欲しいところだった。しかし、早い時間帯に浦和が先制した。前半6分、鈴木がPA右の山田直輝にダイレクトパス。山田はマークを何とか交わしてデスポトビッチにラストパス。助っ人FWは右足で流し込みゲットゴール。リーグ戦ではまだゴールがないが、ナビスコ杯では2試合ぶりの2得点目を決め、浦和に貴重なアウェーゴールをもたらした。

 大宮は石原、ピンパォンの2トップに早めにボールを入れようと試みるが、いい形でキープできず、浦和の守備網を崩すことができない。そんな中、浦和が大きな2点目を決めた。前半23分、原口元気がドリブルからPA右にスルーパス。これをデスポトビッチがしっかりと右足でこの日2点目を決めて2-0とリードを広げた。

 これで2戦合計で浦和が4-0とした。この段階で、大宮は勝ち抜くためには5得点を奪わないといけない絶望的な状況に陥った。それでも前半27分、大宮は左SBの鈴木が速いクロス。相手のクリアを藤本がPA内右からダイレクトシュートを放った。しっかりミートさせたが、GK山岸のファインセーブにあった。

 浦和は前半28分、A代表やU-22代表など過密日程が続く原口元気を休ませるべく、FWマゾーラと代えた。大宮は同30分、PA右から藤本が右足でシュートを放ったが、決めきることはできなかった。試合はその後も浦和が優位に進め、大宮はリズムを奪えず。前半は浦和の2-0で折り返した。

 後半開始、大宮は金に代えてMF渡邉大剛を投入。坪内をCBに回し、渡邉は右SBに入った。対する浦和は永田に代えて元日本代表DF坪井慶介を入れた。坪井は6月18日のリーグ・清水戦(1-3●)以来約3カ月ぶり、今季2試合目の公式戦出場となった。

 大宮は、サイドで起点を作りながら石原とピンパォンの飛び出しを活かそうと試みるが、なかなかうまくいかない。ただ、ミドルシュートやセットプレーで“いい場面”を作るときもあった。浦和は後半14分、マルシオが坪内のパスミスをカットしてショートカウンター。デスポトビッチに当て、そのリターンから狙おうとしたが、大宮守備陣にブロックされた。

 大宮は後半14分、左SBの鈴木が攻撃参加し、速いクロスをニアサイドへ。ピンパォンが飛び込み体に当てて押し込もうとしたが、惜しくも左に外れた。同16分、両チームとも選手を入れ替えた。大宮は金久保に代えてMF上田康太を投入。最後の交代カードだった浦和は、デスポトビッチに代えてFWエスクデロ・セルヒオを送り出した。

 その後、一進一退の攻防が続いたが、後半28分、大宮が1点を返した。金澤慎が中央やや右からドリブル突進し、相手をうまく交わして切れ込んで左足を一閃。低く鋭いグラウンダーミドルでゴール左下に突き刺した。今季初ゴールを決め、意地を見せた形となった。

 大宮は後半36分、ピンパォンに代えてFW清水慎太郎を投入した。清水は後半43分、鈴木&山田暢の元日本代表を強引なドリブルで交わしてPA内左を仕掛け、右足シュート。角度がなかったため右に外したが、積極的な姿勢を見せた。終盤、大宮が少し盛り返したが、ゴールは1点のみ。浦和が2-1で第2戦も制し、準々決勝進出を果たした。

(取材・文 近藤安弘)

▼関連リンク
ナビスコ杯2011特設ページ

TOP