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ほろ苦デビューの原口「不完全燃焼。もっと仕掛けるべきだった」

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[10.7 キリンチャレンジ杯 日本1-0ベトナム ホームズ]

 20歳のFW原口元気(浦和)がA代表招集3試合目にして国際Aマッチデビューを飾った。昨年10月から指揮を取っているザック・ジャパンで20歳での出場は最年少だ。

 1-0とリードして迎えた後半の開始からFW香川真司(ドルトムント)と交代してピッチに入った。前半途中にサブ組のアップが始まった際、コーチ陣から「後半からいくかもしれないから」と言われ、出る準備を始めていたが、徐々に気持ちが高ぶり、珍しく「多少、緊張した」という。

 だが、緊迫した場面でも得意の形を繰り出すことができるのが原口の強みだ。53分、左サイドをドリブルで運んでから中へ切れ込み、ペナルティーエリア手前で右足を一閃。“元気の形”でシュートを放つと、その後は仕掛けてはボールを失う場面もあったが、何度も同じ形にトライし続けた。

 ただ、ゴールが遠かった。シュートも結局その1本のみで、試合終了時には首をかしげていた。「点を取りたかったので、結果を残せずに悔しい。不完全燃焼だった。もっと仕掛けないといけない。みんなに合わせ過ぎた」と反省が次から次へと口を突く。

 後悔しているのはボールを受けてからのプレーだけではない。「ボールに触りたくて中へ中へと下がってしまった。監督のジェスチャーを見ていると、張っていろということを言いたかったのかもしれないし、もっと張っていた方が良かったと思う」。今回の合宿では3-4-3の練習が続いていたが、それも経験不足の原口にとってマイナス要素だった。「頭が3-4-3になっていて、4-2-3-1がうまくやりにくかった」と唇を噛んだ。

 とはいえこれで晴れてA代表初キャップ。「次がいつになるかはわからないけど、しっかりやっていきたい」と顔を上げた。

[写真]A代表デビューを果たした原口。積極性は見せたが……

(取材・文 矢内由美子)

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