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1トップ争奪戦、永井と大迫はともにゴールでアピール

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[10.19 練習試合 U-22日本代表候補3-1町田ゼルビア 町田]

 U-22日本代表の1トップのポジションを激しく争うFW永井謙佑(名古屋)とFW大迫勇也(鹿島)がそろってゴールを決めた。まず持ち味を発揮したのはこの日キャプテンマークを巻いた永井だ。前半5分、縦パスからオフサイドラインギリギリで抜け出すと、自慢の快足で独走。DFに置き去りにした背番号11は一気にGKもかわして右足シュートを放つとボールは左ポストをたたき、ゴールラインを越えた。町田ゼルビア側はオフサイドではないかと猛抗議していたがゴールは認められ、先制点に。永井は「オレはオフサイドではなかったと思う。(前方にいた)東はオフサイドだったと思いますけれど。立ち上がりだったので入ってよかった」と喜んだ。

 昨年のアジア競技大会で得点王を獲得するなど、この世代のエースストライカーとして存在感を放ってきたが9月のロンドン五輪最終予選初戦マレーシア戦では先発落ち。交代出場で2点目のアシストこそしたものの、物足りなさが残った。ただこの日は先発の座を奪還し、結果を残す先制ゴール。それでもゴールの後は決定機に絡むことができず。本人も「相手に主導権を握られることが多かったし、もっともっと攻めたいと言う気持ちはある。もっとチャンスをつくること」と反省していた。

 一方、「(FWは)点を取らないと評価されないところなんで」とゴールへ特別な意欲を示す大迫は2ゴールでしっかりと結果を残した。1-1の後半27分にMF山田直輝の左クロスに対し、DFのマークを外してからファーサイドへ飛び込む。右足ダイレクトで押し込んだ一撃が、なかなか得点することのできなかったチームにようやく勝ち越しゴールをもたらした。ナビスコ杯準々決勝、準決勝でいずれもゴールを奪うなど好調なストライカーはU-22代表スタッフの前でも結果を残した。

「ゴールに向かうプレーを監督から言われていた。点に絡むようにと言われたので、そこを意識してやっていました」という大迫は37分にもSB大岩一貴のラストパスをゴールへ流し込み2点目。この日はマレーシア戦で務めた先発を外れたものの、「点を取れば自然と試合には出られる。それを積み重ねていくことで信頼を得られると思います」という言葉通りにゴールを決めて次へつなげた。

 報道陣からの「永井選手のゴールが刺激になった?」という問いに対して大迫は「それは別にないです。そういうのなしに、自分は点取らないといけいないポジションにいる。普段通りという感じです」。ライバルよりも結果残して1トップの座へ。今回ともに結果を残した永井と大迫の1トップ争奪戦はJでのリーグ戦を経て、バーレーン、シリアと戦う11月の最終予選の試合直前まで続きそうだ。

[写真]エース永井は前半5分に先制ゴール

(取材・文 吉田太郎) 

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