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いよいよファイナル!!浦和が残留へ「自信」をつかむか、鹿島が「15冠」達成か

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 浦和レッズ鹿島アントラーズが激突するナビスコ杯決勝の前日記者会見が28日、都内で行われ、浦和の堀孝史監督とMF鈴木啓太主将、鹿島のオズワルド・オリヴェイラ監督とMF小笠原満男主将が出席した。

 8年ぶり2回目の優勝を狙う浦和と、9年ぶり4回目の優勝を目指す鹿島。浦和の堀監督が「レッズとして久しぶりにタイトルが懸かった試合ということで、チーム全員が楽しみにしている。決勝にふさわしい試合になるように全力で戦いたい」と抱負を語れば、鹿島のオリヴェイラ監督も「明日は両チームのサポーター、たくさんのサッカーファンが国立競技場に足を運ぶと思うが、決勝にふさわしい高いレベルの試合を見せることができればと思うし、その期待に応えることができればと思っている」と意気込んだ。

 両チームにとってタイトルが懸かった大一番。しかし、その意味は異なる。浦和が優勝すれば07年のACL以来となるタイトル獲得だが、鈴木は「この先のリーグにつながる戦いをしたいと思っている」と言う。堀監督の初陣となった22日の横浜FM戦(2-1)で9試合ぶりの勝利を飾ったとはいえ、リーグ戦は降格圏まで勝ち点2差の15位。残り4試合、熾烈は残留争いが続いている。

「ナビスコ杯でタイトルを取ることも大事だけど、今、チームに必要なのは自信。もう一度強いチームに変わるために必要なタイトルだと思う。チームにとっても選手にとっても大きな経験になる一戦だと思う。日頃、重圧のかかる試合が続いている中で、明日は楽しんで次につなげたい」

 ナビスコ杯のタイトルと同じように、あるいはそれ以上に重要なのがJ1残留だ。タイトルを獲ることで、リーグ戦につながる自信を手にしたい。就任2戦目がいきなりタイトルの懸かったビッグマッチとなる堀監督も「明日の勝利が自分たちにとって自信になるだろうし、リーグに向けてもいいものになると思う」と力を込めた。

 一方の鹿島にとっては、タイトルそのものが大きなモチベーションとなっている。リーグ優勝の可能性が消滅した中、目先にあるナビスコ杯のタイトル。明日の決勝に勝てば、ナビスコ杯史上最多となる4度目の優勝であり、クラブにとっても07年から5年連続のタイトル獲得だ。さらにはリーグ、ナビスコ杯、天皇杯の3大タイトルを合わせた15冠目の金字塔を打ち立てることになる。

 小笠原は「これまで何度も浦和と対戦してきて、自分たちがタイトルを獲るうえで、避けられない相手だった。素晴らしい選手、スタッフ、サポーターがいるし、チケットも完売ということで、これ以上ない相手とスタジアムが準備されていると思う」と、ライバルに敬意を表したうえで、「試合を楽しみにしているし、いい試合になると思うので、いい結果を出せるようにチーム一丸となって戦いたい」と必勝を誓った。

 ナビスコ杯決勝では3度目の対決となる浦和と鹿島。02年は鹿島が1-0、03年は浦和が4-0で頂点に立った。3度目の決戦で雌雄を決し、日本一のタイトルを獲得するのはどちらか。ナビスコ杯決勝は29日午後1時5分、東京・国立競技場でキックオフされる。

[写真]ナビスコ杯決勝記者会見に出席した(左から)浦和のMF鈴木啓太と堀孝史監督、鹿島のオリヴェイラ監督とMF小笠原満男

(取材・文 西山紘平)

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