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清水は3連敗、伊藤翔のJ初ゴール実らず

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[12.3 J1第34節 清水1-3G大阪 アウスタ]

 清水エスパルスは1-3で敗れ、3連敗で10位後退。二桁順位でシーズンを終えた。

 立ち上がりはよかった。FW高原直泰が最前線でポイントとなり、FW大前元紀のドリブルが効果を発揮。MF枝村匠馬と大前がダイレクトパスを交換するなどG大阪を振り回し、SB太田宏介のオーバーラップやサイドチェンジからチャンスが広がった。

 そして前半9分には相手DFに囲まれながらも高原と大前の技術でボールをキープすると、マークを外した高原がSB辻尾真二へスルーパス。辻尾がクロスを放り込むとファーサイドから飛び込んだFW伊藤翔がDFの頭上から豪快なヘディングシュートを叩き込んだ。

 この後、相手のパスワークにディフェンスラインが攻略されながらもGK山本海人のビッグセーブに救われるなどリードしたまま試合を進めていた清水。ただ31分に大前の絶妙な右アーリークロスをDFと入れ替わりながらコントロールしたアレックスがGKと1対1となりながらも、シュートをゴール左へ外してしまう。「チャンスを決めていれば違う試合になったかもしれない。きょうは敗戦の責任を感じている」とアレックスは残念がっていたが、直後に同点に追いつかれると、高原の決定的なヘディングシュートがGKの好セーブにはじき出された一方で、セットプレーから勝ち越されるなどG大阪の攻撃を食い止めることができなかった。

 惜しい場面をつくりながらもオープンな撃ち合いの中でG大阪に差をつけられて敗戦。ミスも重なる悔しい試合となった。ただ、MF小野伸二とMFリュングベリがいない中で上位のG大阪を振り回すなど、手ごたえのある試合でもあった。また怪我に苦しみ5月以来の先発だった“和製アンリ”伊藤がJ初ゴール。昨オフ、主力が流出し、一部ではJ2降格候補とまで言われていた清水だったが、それでも10位でリーグ戦を終えた。次は昨年準優勝だった天皇杯での上位進出、そして優勝でアフシン・ゴトビ監督就任1年目のシーズンをいい形で終わりたい。

(取材・文 吉田太郎)

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