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[プレミアリーグイースト]東京Vユース、三菱養和に零封負け…目前で優勝逃す

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高円宮杯U-18サッカーリーグ2011 プレミアリーグ イースト
[12.11 高円宮杯プレミアリーグイースト第18節 東京Vユース 0-1三菱養和SCユース 駒沢第2]

 東京ヴェルディユースまさかの敗戦……。 高校年代の全国リーグ、高円宮杯プレミアリーグは11日、各地で最終節を行った。東京・駒沢オリンピック公園総合運動場第2球技場で開催されたイースト(東日本地区)最終節では、首位・東京Vユースと最下位・三菱養和SCユースが対戦。東京Vは前半9分にDF冨田将司に直接FKを沈められると0-1で敗れた。勝ち点を32から伸ばすことはできず、勝ち点で並ぶ札幌U-18がこの日の試合で勝利したため、2位へ転落。つかみかけていた「チャンピオンシップ」出場権を逃してしまった。

 痛すぎる、辛すぎる敗戦だった。試合終了の瞬間、次々と選手たちはピッチへ倒れこみ、涙を流した。2年間指揮を執っていた楠瀬直木監督が今季限りで退任。選手たちは「楠さんのために」を合言葉に試合に臨み、一試合でも多くこのチームで戦おうと最終節での勝利を誓っていた。しかし、無情にも結果は0-1の零封負け。東京VはすでにJユース杯で敗退しているため、3年生にとっては、プレミアリーグ最終節が引退試合となってしまった。

 立ち上がりの東京Vは、まさに“空転”していた。気持ちが入りすぎるあまり、ボールが足元につかず。硬さからか、思うように身体も動かない。持ち前のポゼッションでも相手を下回り、ボールがつなげず。ようやく自分たちのボールにしても、「つなごう」という意識の強さから、全てが裏目に出てしまい、一瞬にしてボールは奪われた。

 すると前半9分、GK中村一貴からのパスを自陣内PA外で受けたMF中島翔哉のボールをDF青山航に奪われる。奪い返そうとした中島の足が青山に引っかかり、FKを献上してしまった。これをDF冨田将司に決められ、0-1。先制点を奪われる。その後も焦る気持ちを抑えることはできず、本来のプレーを出すことはできない。

 前半27分には、最終ラインでボールを持ったDF吉野恭平が相手のプレスにかかり、苦し紛れに左SB山本成昭へパス。これをFW油井翔吾に奪われ、左クロスを入れられると、最後はMF佐々木巧にシュートを打たれた。GK中村が弾き、CKに逃れたものの、あわや失点というシーン。直後にFW南秀仁が吉野の元へ詰め寄り、「びびってんじゃねーよ」と強く喝を入れる。これもあってか、次第に最終ラインは落ち着きを取り戻し、冷静にボールをつなぎ始める。

 前半終了間際には、自陣内中央でパスを受けたMF舘野俊祐から右サイドのSB田中貴大へ展開。縦へ走りこんだFW前田直輝がドリブルで仕掛け、PA内の中島へパス。最後は中島からのボールに詰めたFW高橋愛斗がシュートを放つも、ゴールはならなかった。直後には前田が右サイドからドリブルで攻め込むがシュートはサイドネット。徐々に東京Vペースで試合が進むなか、0-1で前半を折り返した。

 迎えた後半、東京Vは立ち上がりから高橋に代えて、故障明けのFW高木大輔を投入。1年生FWが声と身体を張ったプレーでチームを盛り上げる。次第に流れは完全に東京Vへ。後半10分には、中央でボールを持った南のパスに高木が抜け出し、右サイドの前田へパス。しかし、前田のシュートはサイドネットへ外れた。その後は、中島のパスにPA内へ南が抜け出すも、あと一歩のところでDF冨田にクリアされた。右サイドからは幾度も田中がドリブルで仕掛けては、チャンスをつくった。

 後半21分には、この日一番の決定機を迎える。中央でボールを受けた南から高木へつなぎ、PA内右でフリーのMF杉本竜士へ。杉本の右足シュートはクロスバーを叩いた。攻め込んでも1点が奪えずに、選手たちは焦り始める。同25分には三菱養和が名古屋入りの内定しているFW田鍋陵太が競り合いから頭を強打し、負傷交代してしまった。それでも動じない東京Vは、必死にゴールをめざす。同40分には南からのパスを受けた高木がPA内左からシュート。これはGKに止められた。終了間際のロスタイムには怒涛の攻撃をみせる。高木がPA内右から放ったシュートはDFに弾かれるが、こぼれを拾った中島が右足を振りぬく。これはクロスバー上方へ。そのまま試合は終了し、0-1の敗戦となってしまった。

 試合後、楠瀬直木監督は「1点の重みがわかった価値があるゲームだった」と試合を振り返り、「3年生はこれが最後のゲームとなってしまい、今は感傷的になっている。でも一生懸命やれば次につながるんだから、胸を張ってまたグラウンドに出ろとは言いました。でも反省はしっかりして次につなげようと。これをいい勉強にして次につなげれば」と話した。夏の全日本クラブユース(U-18)選手権で日本一に輝いた東京Vだったが、目標とする「プレミアリーグ初代王者」の挑戦権を手にすることはできず。悔しすぎる敗戦となってしまった。

(取材・文 片岡涼)

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