beacon

[高円宮杯チャンピオンシップ]後半3発!広島ユースが高校年代日本一に!

このエントリーをはてなブックマークに追加

高円宮杯U-18サッカーリーグ2011チャンピオンシップ
[12.17 高円宮杯サッカーリーグチャンピオンシップ 札幌U-18 1-3広島ユース 埼玉]

 広島ユースが高校年代日本一獲得! 高円宮杯サッカーリーグ2011チャンピオンシップが17日、埼玉スタジアム2002で開催され、全国リーグのプレミアリーグイースト覇者・コンサドーレ札幌U-18(北海道)と同ウエスト王者のサンフレッチェ広島ユース(広島)が激突。広島が大会MVPに輝いたMF野津田岳人の先制PKなど後半の3得点によって3-1で勝ち、チャンピオンシップの初代王者となった。

 今年から大会方式の変わった高円宮杯U-18。都道府県、地域リーグ戦の最上位となるプレミアリーグがイースト(東日本)とウエスト(西日本)で新設され、その優勝チーム同士が対戦した第1回の「チャンピオンシップ」は広島が制した。

 札幌はトップチーム昇格が内定しているCB奈良竜樹、MF荒野拓馬、MF榊翔太、SB前貴之、SB小山内貴哉の5選手が先発。4-4-2システムの札幌に対し、広島は元日本代表MF森保一(現新潟コーチ)を父に持つ右MF森保圭悟やU-18日本代表MF野津田らが先発する3-6-1システムをとった。

 前半6分に左クロスから野津田が決定的なダイビングヘッドで合わせるなど、主導権を握ったのは広島だった。丁寧なポゼッションから1トップのFW越智大和への縦パスや3バックのストッパー役を担う右DF柳川剛輝と左DF藤井貴之がドリブルや連係からPAへ迫るなど揺さぶりをかける。

 一方の札幌は24分、カウンターからMF中原彰吾が中央突破し、右前方へ走る小山内へスルーパス。この折り返しに走り込んだ中原が決定的な右足シュートを放つが、この一撃は広島DFの必死の守りによって跳ね返された。札幌は35分にも左サイドを打開した榊のクロスにFW近藤勝成が反応したが広島はいい形でシュートを打たせない。

 広島は前半43分に森保の右クロスをMF川辺駿が右足ダイレクトボレー。これがクロスバーを叩くと、ロスタイムに森保の放った無回転FKがゴールマウスと捉えたものの、得点に結びつかない。それでも粘り強い守りなどで相手にリードを許さなかった広島は後半開始直後、一気に畳み掛ける。4分、右サイドの森保がPAでくさびに入った野津田にボールを入れると、札幌DFがたまらずファウル。このPKを野津田が自ら左足で決めてついに先制した。

 さらに6分には野津田の右CKにファーサイドから飛び込んできた藤井が右足で合わせて2-0へと突き放す。札幌は10分に負傷でベンチスタートのMF深井一希をピッチへ送り出して反撃に出るが、広島は18分に勝敗の行方を大きく傾けるゴールを奪う。右サイドのPA手前でボールを持ったMF平田惇のヒールパスはDFに当たったものの、これを拾ったMF末廣浩暉がDF間を抜けてGKと1対1に。これを冷静に右足で沈めて3-0とした。

 追い詰められた札幌だが、広島のカウンターに苦しみ、なかなか攻めきることができない。42分に中原のゴールで1点を返し、さらにセットプレーなどからゴールへ迫ったが、広島守備陣の集中力は最後まで高く、これ以上の追撃をすることはできなかった。広島の藤井は「日本一は無理だと言われてきた。日本一になれてうれしい」。昨年の高円宮杯全日本ユース(U-18)選手権で日本一に立った広島が、大会方式変更初年度の高円宮杯も制し、見事「高校年代最強」の称号を守った。

(取材・文 吉田太郎)

TOP