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[クラブW杯]サントス戦のヘディング弾で警戒強まる酒井が“おとり”宣言

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 サントス戦でセットプレーからヘディング弾を決め、ますます株を上げている柏レイソルのU-22日本代表DF酒井宏樹。あす18日の3位決定戦・アジア王者のアルサッド(カタール)戦では、2戦連発を狙うのではなく『おとり』になることを明かした。
「セットプレーは、普段は自分が点を決めるところじゃない。ドゥー(近藤)さんやマス(増嶋)くんのほうが強い。自分にマークが集まれば、2人が決めてくれると思う」
 14日の準決勝サントス戦では、0-2の後半9分の左CKのチャンスで、MFジョルジ・ワグネルのキックからヘディングシュートを決めた。そもそも11日のモンテレイ戦でも、上に外してしまったが、後半12分に同じくワグネルの左CKで、相手に競り勝ってヘディングシュートを放つなど、空中戦の強さを印象づけている。
 アルサッドには、元鹿島のDFイ・ジョンスらヘディングの強い選手が多数いるが、彼らから酒井がマークを受けるのは確実。そこで敢えて『おとり』となる動きをし、長身のDF近藤直也やDF増嶋竜也、FW北嶋秀朗らチームメイトにお膳立てするつもりだ。
 公私で仲の良い先輩のサポートもする。右サイドでコンビを組むのは、出場停止で不在のMFレアンドロ・ドミンゲスから、MF水野晃樹に代わる。水野とは前夜も一緒に食事をするなど気心が知れた先輩だ。「(水野の外を)周っていけば、コウキくんのマークが緩くなる。クロスの精度は、コウキくんのほうがぜんぜん上なんで、しっかり後ろからサポートしたい。守備とかも、後ろから声をかけたい」と水野を“アシスト”することを明かした。
 ゴールを決めたサントス戦後は、知らない人からも祝福の電話がかかってきたという酒井。「登録されていない人からもかかってきました。やっぱり、点を決めるとすごいですね」。当然、チャンスがあれば狙うが、2戦連発という“欲”は出さない。自分に集まる警戒をチームの勝利のために利用する。去り際、「勝ちます」と宣言した右SB。言葉通り、その強い思いを3位決定戦にぶつける。
[写真]14日のサントス戦でヘディング弾を決める酒井。今度は自分がおとりとなって仲間に決めさせる
(取材・文 近藤安弘)

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