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[MOM538]清水商FW風間宏矢(3年)_鮮やか直接FK&バー直撃2発で2点を演出

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 全国高校選手権1回戦 清水商6-0山陽 駒沢]

 圧巻のパフォーマンスで4594人の観衆を釘付けにした。清水商のFW風間宏矢主将(3年)が1得点2演出と3得点に絡む活躍。直接FKを沈め、FKとミドルシュートで味方のゴールをお膳立て。さらには抜群の動きだしでボールを引き出しては、前線へ決定的なパスを供給し、ピッチの上で躍動をみせた。

 風間の独壇場だった。まずは3-0で迎えた後半6分、ゴール正面でのFKを獲得。やや距離のある位置だったが、狙い澄まされたボールはゴール右上へ吸い込まれた。「初戦では(FKの際に足を)置きにいっていて、ふかしていた。なのできょうは振りぬくように蹴りました」。初戦の反省を生かしての風間のシュートは、鮮やかにゴールネットを揺らした。

 さらに後半12分には右サイドスローインからのボールを受けると、ドリブルで前進。迷いなく右足を振りぬくと、ミドルシュートは惜しくもクロスバーを叩いた。跳ね返りがポスト右へ当たるも、ボールはゴールラインの外へ。それでも、こぼれにMF吉田雄介(2年)が飛び込み、ゴールにつながった。これには「シュートは狙っていた。得点につながったのはよかったが、できれば入って欲しかった」と苦笑いをみせた。

 その後も絶好調FWの勢いは止まらない。後半18分、再びゴール正面でのFK。風間が蹴り込んだボールは惜しくもクロスバーを叩くが、こぼれに詰めたMF中田智樹(3年)がヘディングシュート。6点目を奪ってみせた。風間の正確なFKに、大瀧雅良監督は「これまでは(蹴る際に足を)置きにいっていたが、きょうはしっかり蹴っていた」と賛辞を送った。

 1得点2演出の活躍をみせたものの、反省は忘れない。「きょうは初戦よりは前に顔を出せた。だけど、もっと仕掛けられる部分があったし、もっとシュートを決められる場面があった」と唇を噛んだ。チーム最多の6本のシュートを放ったが、1得点で終わったことに悔しさをみせていた。

 次戦は全国8強をかけて、市立船橋と激突する。対戦したことがないため、イメージはつかないというが「強いのはわかっている。いつも通りやりたい。まだまだ終われないのでやるだけです」と大会注目FWは力強く言い切った。

(取材・文 片岡涼)

[写真]攻め上がるFW風間宏矢(3年)

(写真『高校サッカー年鑑』)

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