スーパー杯を獲り、J1連覇、日本代表定着につなげる!　J1王者の柏レイソルと天皇杯覇者のFC東京による今年の富士ゼロックススーパー杯(3月3日・国立、13時35分キックオフ)。19日に開催発表記者会見が開かれ、昨シーズン自己最多の13得点を記録した柏レイソルのFW田中順也は、さらなる飛躍を誓った。

「個人的には1戦1戦という気持ちで戦いますが、去年の成績以上のものを残したいです。日本代表?　代表を目標にしないと面白くない。向上心はすごくあるつもりです。そこを見てもらって、代表に選ばれるように頑張りたい」

　会見後の囲み取材で、報道陣から今年の目標を聞かられた田中は力強い言葉で語った。昨年はシーズン終盤こそベテランFW北嶋秀朗にポジションを奪われた試合があったが、中心FWとして奮闘。J1昇格初年のJリーグ優勝に大きく貢献した。クラブW杯でも、初戦のオークランド戦で記念すべき“世界初ゴール”を決めた。また準々決勝のモンテレイ戦では、アシストも記録。世界舞台で存在感を印象づけた。

　会見前には、FC東京のFW平山相太と控え室で初めて対面し、言葉を交わしたという。「めっちゃ高校選手権を見ていましたよ。身長もあるし、足下もある選手。(昨シーズンも)怪我をしていなかったら、とんでもない選手だったと思う。尊敬しています」と2歳上のサッカー界の先輩をたてたが、当然、ストライカーとして負けるつもりはない。

　今年はFWハーフナー・マイク、FW李忠成が海外移籍を果たした。Jリーグ所属の日本代表FWは、1トップの位置で言えば磐田の前田遼一だけとなった。欧州組はスケジュールの関係上、国内で行う親善試合には参加できないケースが出てくる。その際、次の候補として田中がクローズアップされてくる。平山も可能性はある。ザックジャパンには、田中はすでに招集経験があり、候補の最右翼の一人。スーパー杯でゴールを決め、さらにアピールしたい。

「自分の得点で勝利したいし、そのためには今から準備しなくてはいけないと思います。チームも初出場なので、タイトルをもたらせるようにFWとしてゴールを獲れるよう頑張りたい」と意欲を示した田中。柏には、栃木からFWリカルド・ロボが新加入し、またFWの競争が激しくなりそうな予感だが、エースの座は譲らないつもりだ。スーパー杯で2012年第1号ゴールを決めて勢いに乗り、昨年以上の成績を残すつもりだ。

(取材・文 近藤安弘)