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増田が先発フル出場のA代表デビュー、「もっと積極性を出さないと…」

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[2.24 キリンチャレンジ杯 日本3-1アイスランド 長居]

 フル出場でのA代表デビューにも笑顔はなかった。日本代表MF増田誓志(鹿島)はMF遠藤保仁(G大阪)とダブルボランチを組み、先発デビュー。海外組のMF長谷部誠(ボルフスブルク)、MF細貝萌(アウクスブルク)が不在で、MF阿部勇樹(浦和)も負傷離脱する中、手薄となったボランチで千載一遇のチャンスをつかんだ。

「長谷部さんの役割は自分にはできない。今日やろうとしたのは、前(の選手)がいいポジションのときにパスを出せるか。高い位置で攻撃をつくれたらと思っていた」

 中盤でボールに絡み、リスクを恐れず、前線への縦パスを狙った。後半16分には右足でミドルシュート。アルベルト・ザッケローニ監督のコンセプトを体現しようと、前へ前へ意識を向けた。

「監督から『いいタイミングで前の選手を使え。それがボランチの役割だ』と言われていた。前の動き出しを見逃さないようにしようというのは、この合宿でずっとあった。まだ見えてない部分もあるけど、今までよりは縦の意識を持てたと思う」

 ボランチが前を向いたときが攻撃のスイッチ。横パスをつなぎすぎず、チャンスと見れば素早く前線に縦パスを入れることを求める指揮官の戦術に馴染もうと、懸命に練習からプレーしてきた。

 昨年8月に札幌で行われた候補合宿で初招集され、昨年9月6日のW杯アジア3次予選・ウズベキスタン戦(1-1、タシケント)でも追加招集。10月7日のベトナム戦(1-0、ホームズ)、同11日のタジキスタン戦(1-0、長居)を含め、3試合にベンチ入りしてきた。

 それでも「自分の中で現実のものではなかった」という代表のピッチ。“4度目の正直”で果たした代表デビューとなったが、「フル出場だからよかったとかはない。もっと自分から積極性を出さないといけない」と反省の言葉が口をついた。

(取材・文 西山紘平)

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