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アイスランド戦でゴールの前田も…国内組は半数の12人が落選

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 日本サッカー協会は25日、W杯アジア3次予選・ウズベキスタン戦(29日、豊田ス)に臨む日本代表メンバー23人を発表した(メンバーはコチラ)。23人中、海外組は11人。国内組で臨んだ24日のアイスランド戦(3-1)からは半数の12人が選考から漏れた。

 アイスランド戦メンバーのうち招集を見送られたのはGK林卓人(仙台)、DF岩政大樹(鹿島)、DF近藤直也(柏)、DF森脇良太(広島)、MF谷口博之(横浜FM)、MF磯村亮太(名古屋)、MF柴崎岳(鹿島)、FW石川直宏(F東京)、FW前田遼一(磐田)、FW大久保嘉人(神戸)、FW田中順也(柏)、FW久保裕也(京都)。将来性に期待して招集した久保、柴崎、磯村のほか、A代表デビューを飾った田中、近藤も落選。久々の代表復帰となった石川、大久保も残ることはできなかった。

 一方で、アイスランド戦に先発しA代表デビューを飾ったMF増田誓志(鹿島)や国際Aマッチ初ゴールを決めたFW藤本淳吾(名古屋)、トップ下で先発出場したMF柏木陽介(浦和)が“生き残った”格好だ。

 目を引くのはアイスランド戦で先制点を決めた前田の落選だ。会見でもFW宮市亮(ボルトン)の初招集とともに真っ先に質問が飛んだ。アルベルト・ザッケローニ監督は「たくさんの選手を見たいと思い、昨日の試合で前田を見ることはできたので、今回はハーフナー、李忠成を招集することにした。前田だけでなく、昨日プレーした選手で呼ぶことができなかった選手については残念に思うが、たくさんの選手を見たいのでこういう招集になった」と説明した。

 4-2-3-1を基本布陣とするザックジャパンにおいて、ストライカーの枠は一つだけ。海外組の招集が可能なウズベキスタン戦でFWハーフナー・マイク(フィテッセ)、FW李忠成(サウサンプトン)を含め、3人全員を起用することは現実的に難しい。そのため「ここ数日は国内組を見ることができた。今度は海外組を見たい」と海外組を優先。「前田は昨日の試合でいいプレーをしてくれた。前田自身も私からの期待を感じ取ってくれていると思う。代表でのこれまでの活躍も素晴らしい」と、前田への信頼は変わらないことを強調していた。

 ザッケローニ監督はウズベキスタン戦に向け「海外組とは3か月ぶりに会う。これまで彼らに要求してきたタスクを復習しようと思っている。当然、彼らは役割を把握しているし、それが代表チームの強みだと思う」と力説。「通常のアジアの各国がやっているサッカーとは一線を画している印象を持っている」と語るウズベキスタンとは昨年9月のアウェー戦で1-1の引き分けに終わっている。「3次予選突破は決めているが、この試合に勝ちたいと思っている。さらなる連係を深めたいと思って、こういうメンバーにした」。海外組11人を招集しての“ガチンコ勝負”。アウェーでのリベンジを果たし、C組首位で3次予選を終え、6月に開幕する最終予選に弾みを付けるつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

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