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[MOM575]U-18Jリーグ選抜DF岩波拓也(神戸U-18)_トップで成長の逸材DFが先制ゴール

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.3 FUJI XEROX SUPER CUP2012 NEXT GENERATION MATCH U-18Jリーグ選抜3-0日本高校選抜 国立]

 主将として日本を11年U-17W杯8強へ導いた逸材DFが高校選抜を沈めた。後半10分、U-18Jリーグ選抜は右ショートコーナーからMF森勇人(名古屋U18)がクロス。これをニアサイドへ飛び込んだCB岩波拓也(神戸U-18)が頭で合わせて先制ゴールを決めた。「ボク達はJリーグの環境がいい中でやっている。高校選抜は選手権で輝いた選手が多かったですけど、ボクたちはJリーグの下部組織でやっている以上勝たないといけない。みんなトップチームを目指してやっているし、勝ててよかった」。相手は1学年上の世代ではあったが、勝つことにこだわっていた。相手の好守の前になかなかチャンスを活かせなかったが、注目DFは自らのゴールで勝利を手繰り寄せた。

 U-17W杯で外国人選手たちにも負けない強さと判断力で日本を最終ラインから支え、8強進出の立て役者となった。昨年の時点でも高校世代屈指の評価を勝ち取っていたCBは神戸のトップチームに2種登録され、今年はトップチームに帯同。その実力は注目選手が並んだU-18Jリーグ選抜の中でもトップクラスで、この日は最終ラインからピンポイントのフィードをサイドへ散らしたほか、周囲との連係面のよさも加えて高校選抜を無得点に封じ込んだ。

 終始落ち着いていて乱れることのない70分間であったが、反省点もあった。「普段しないミスとかもあった。全て完璧にすることはできないですけど、完璧に近いくらいやっていかないといけない。新しい課題も見つかってよかったと思う」。前日に集まったばかりのチームでコミュニケーションをやや欠いた面はやむを得ない部分だが、向上心の高いDFは「言い訳はできない。代表は前日に集合してすぐに試合ということもありますから」と納得はしていなかった。

 それでもトップチームとトレーニングを積んできたことで自らの成長を実感できている。「キャンプ前は何もできなくてトップチームは厳しいなと思っていたんですけど、トップチームにいろいろな選手がいて、いろいろ教えてもらってたくさん吸収できて。キャンプの途中からは自分のプレーをできるようになって、監督にも使ってもらえるようになった。ユースのトップでやることも大事なんですけど、トップチームでいろいろなことを経験できている。ボクにとっては凄く上手くなれるというか、チャンスだと思っている。毎日毎日いろいろな課題を探しながらやっているんで凄く充実している」。ユース世代相手では簡単にはやられないことをこの日改めて実証した。今後はトップチームで磨かれながら今年はJのピッチを目指す。

(取材・文 吉田太郎)

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