beacon

自分のゴールでロンドンへ…U-23代表・大津「ヒーローになるつもりでいる」

このエントリーをはてなブックマークに追加

 U-23日本代表は12日、ロンドン五輪アジア最終予選・バーレーン戦(14日、国立)に向けて都内で練習を行った。前日11日にリーグ戦のあったFW齋藤学(横浜FM)、FW工藤壮人(柏)、DF比嘉祐介(横浜FM)、DF大岩一貴(千葉)、DF酒井宏樹(柏)、DF高橋祥平(東京V)の6人も合流。合宿初日となった11日の練習は腹痛で欠席したMF山口螢(C大阪)も参加し、全21人で約2時間、調整した。

 五輪出場決定弾は自分が決める。唯一の海外組として前日11日に帰国し、チームに合流したFW大津祐樹(ボルシアMG)。引き分け以上で予選突破が決まるバーレーン戦に向け、「自分の結果で突破につながれば一番いい。ヒーローになるつもりではいます」と、堂々とゴール宣言した。

 昨年11月22日に敵地で行われた最終予選第2戦のバーレーン戦(2-0)でも前半44分にCKのこぼれ球を押し込み、先制点。「ああいう風に1回のチャンスが大事になる。こぼれたところでも決め切れるように。きれいなゴールでも、泥臭いゴールでも、1点は1点。試合を決めるには結果が必要。チームのためにがんばりたい」と力強かった。

 欧州組としてのプライドもある。バーレーンの印象について「球際の部分は強いチーム」と警戒しながらも「球際はドイツの方が激しく来るだろうし、普段の練習から激しいところでやれている。そういう部分を出していければ」と力説。清武弘嗣、原口元気、齋藤ら2列目にはタレントがそろうが、「自分がいいプレーを続ければ問題ない。そこは気にならないし、自分がゲームの中で100%を出せるかどうか。そこが大事」と言い切った。

 2月22日のマレーシア戦では一度は追加招集が発表されながら、直前のリーグ戦でチームに故障者が出たために急きょ不参加となった。今回は10日のフライブルク戦でメンバー外となったこともあり、追加招集が決まり、同日中にドイツを出発。11日に帰国することができた。

 クラブか、代表か。その“綱引き”の狭間にいることで気持ちの切り替えが難しくも思えるが、「どっちに出たいとか、そういう気持ちはないというか、クラブの判断が第一なので。目の前の試合が大事だし、気持ちの切り替えとか、そういう感情になったことはない」と言う。「(五輪代表の招集に)拘束力がないのは大きなこと。今回は(クラブが)出してくれたことに感謝している」と、今は目の前のバーレーン戦に集中している。

「大事な試合の前で、勝つ気持ちというのはチームの中で強くなっている。引き分けでも(予選突破は)決まるけど、勝ちたい気持ちがみんなにある。チームとして一つになっている感じはある」。勝ってロンドンへ。自分がその主役になるイメージとともに、国立のピッチに立つ。

(取材・文 西山紘平)

▼関連リンク
ロンドン五輪男子アジア最終予選特集

TOP