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アンドリュー「積極的にトライしていきたい」U-19代表候補は課題克服へ午後も1時間のポゼッション練習を敢行

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 11月に開催されるAFC U-19選手権突破を目指すU-19日本代表候補の2012年練習初日は、2時間強の時間行った午前練習に続き、午後も2時間強かけて課題克服に徹底して取り組んだ。午前中も行った6対6プラス2人のフリーマンによるボールポゼッションのトレーニングを午後はみっちり1時間。ゲーム練習を含めて午前・午後で計4時間にも及ぶトレーニングには選手からも「ビックリしました」という声も挙がるほどハードなものだったが、吉田靖監督はポゼッションについて「判断速くできなかったら、速いサッカーはできねぇぞ!」「詰まったらブロックなんか崩せねぇぞ!」と妥協せずに徹底して練習を続けていた。

 ポゼッション練習は狭いグリッドから少しずつ広げられたものの、常にプレッシャーのかかる状況。場面によっては2本目のパスでDFに引っかかるほどで、少し判断が遅れるとあっという間にDFに囲まれた。ボール保持者はパスの選択肢が7つあったが、狙いすぎたパスはカットされ、また技術、集中力を欠いたミスも多かった。そして意思疎通のズレからボールを失う場面も。声が出ない選手たちには吉田監督から容赦なく厳しい声が飛んだ。

 ただこれはタイ、韓国を下回ってグループ3位に終わった昨年のAFC U-19選手権予選で出た課題を短い期間で少しでも修正するため。中盤の柱を担うMF熊谷アンドリュー(横浜FM、写真右)は、なかなか相手の守備ブロックを崩せなかったアジアでの苦戦を経験してきているだけに「あそこを打開できないとキツクなってきてしまう」とこのトレーニングの意図を理解する。そして「まだ連係はちょっと不安です。連係は新しい人たちが入ってきているし、難しいですね」と口にし、またそれぞれの高い技術と集中力の必要性を口にしていた。

 年代別代表歴の長い選手たちでもミスを犯し、天を仰ぐ場面が多かったが「自分は結構細かいところが好きなんで、アピールを続ければ試合に出られると思う。積極的にトライしていきたい」と口にする熊谷やMF大島僚太(川崎F)、MF野津田岳人(広島ユース)、MF水野泰輔(名古屋)、MF秋野央樹(柏U-18)ら技巧派のボランチ候補たち中心に徹底して向上を目指すしかない。3日間の合宿最終日に予定されている流通経済大、そして千葉との練習試合で少しでも成果は表れるか。

(取材・文 吉田太郎)

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