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「ぶち込んでやろうと思った」、追加点の清武はロンドンへ「メダル目指す」

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[3.14 五輪アジア最終予選 日本2-0バーレーン 国立]

 迷いなく右足を振り抜いた。豪快な一撃がゴールネットに突き刺さる。U-23日本代表で半年ぶりに先発したMF清武弘嗣(C大阪)のゴールが勝利を、日本の予選突破を決定づけた。

 先制点から4分後の後半14分、MF原口元気のスルーパスから左サイドを抜け出したMF東慶悟がグラウンダーのクロスを折り返す。ニアでFW大津祐樹がつぶれると、ボールはファーサイドで待つ清武のもとへ流れて来た。

「いい位置にこぼれて来たので、ぶち込んでやろうと思った。うまく気持ちがボールに乗ってくれた」

 昨年6月19日の五輪アジア2次予選、ホームでのクウェート戦(3-1)でゴールを決めるなど同代表の中心となりつつあった清武だったが、同年8月10日の韓国戦でA代表に初招集されると、デビュー戦でいきなりの2アシスト。同年秋はW杯アジア3次予選に臨むA代表に招集される機会が増え、五輪アジア最終予選は9月21日に行われた初戦のマレーシア戦こそ先発したが、11月の2連戦は不参加だった。

 今年2月5日のシリア戦前には左腓腹筋挫傷を負い、シリア戦、2月22日のマレーシア戦を欠場。U-23日本代表の力になれていない悔しさがあった。「この試合で結果を出さないとと思っていた。楽しかったし、充実した4日間だった」。今後、U-23代表は5月のトゥーロン国際大会に出場するが、6月に開幕するW杯アジア最終予選に招集されれば、A代表を優先することが決まっている。ロンドン五輪直前まで関塚ジャパンに合流できない可能性もある。それだけに、この一戦に懸けていた。

「アジアの厳しさを知れたし、その中を勝ち抜けたので力もついたと思う。みんなの成長を感じたし、いいチームだと思う。気持ちも入っていたし、個々のレベルも上がっていた」

 次はいよいよ世界だ。「経験で済ますのではなく、メダルを目指したい。やれるチャンスがあるし、(メダルを)取れるチャンスもあると思う」。参加するだけの五輪ではない。世界を相手に自分の力を、日本の力を見せつける。

(取材・文 西山紘平)

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