[3.14 練習試合 U-19日本代表候補1-1千葉 ユナパ]

　昨春以来の合流となったU-19日本代表候補FW白崎凌兵(清水)は、MF大島僚太(川崎F)やMF熊谷アンドリュー(横浜FM)ら主力候補らとともに千葉戦で先発。2トップの一角として後半27分までプレーした。

　本来はポスト役のFWとコンビを組んでやや下がり目の位置から前へ出て行くプレーが得意。ただ160cmのFW近藤貫太(愛媛ユース→慶應義塾大)とコンビを組むことの多かった今回の合宿では最前線のポジションを担った。それでも攻撃センス溢れるFWはCF、サイドハーフでも高いレベルでプレーすることができるだけに問題なく対応。「今回の役割は自分が最前線の方がチームとして良かったし、自分がキープした方が攻撃が上手くいく。上手く収められたときもあったんですけど、上手く収められないパターンも自分の中では分かってきている。そこのもらい方、置き方をしっかりやっていきたい」。今後も起用される可能性のあるCFとしてのテーマを掲げていた。

　反省点として挙げたのは無得点に終わったこと。0-0の後半13分には大島からの縦パスを上手くスルーしてMF野津田岳人(広島ユース)を抜け出させると、野津田の左足シュートのこぼれ球に反応。ただスライディングしながら足先に当てたボールはクロスバーの上を越えた。前日、千葉との練習試合へ向けて「決めます」と誓っていただけにこの試合唯一のシュートチャンスを逃したことに悔しさを募らせた。「後ろに廣田(隆治)がいたらしいんですけど、自分もギリギリ届いたところだった。足の面が上を向いちゃっていたんで、あれを足首返してインステップで打てれば入ったと思う。詰めが甘かったです。力が入っちゃいました。思い通りに来たんですけど・・・・・・」。

　それでも久々の招集ながら主力候補の選手たちが並ぶチームで先発したことは期待の現われ。高校ナンバー1FWと注目を集め、争奪戦の末に加入した清水では開幕戦で早くもピッチに立った。その実力派は3日間かけてチームメートに自分のスタイルを伝え、トレーニングではプレーで実力を認めさせてきた。「苦労しましたね。自分以外のスタートのメンバーはほとんどやっている感じだと思うんですけど、自分はあまり特長掴んでいる人は少なかった。でも、その中でもやることが大事。チームに帰ってからでも意識してやっていきたい」と誓った。

　この日後半途中に交代したのは週末のJリーグに備えてのもの。「ありがたい。監督も期待してくれている。結果を残さないといけない」。昨年のU-20W杯アジア1次予選でチームはタイ、韓国戦でいずれも無得点。待望のU-19代表合流を果たしたエース候補はJで結果を出して欠かせない存在となる。1年早くJでプレーし、日本代表にまで上り詰めた同世代FW久保裕也(京都)にも負けるつもりは全くない。

(取材・文　吉田太郎)