beacon

苦しむ王者・柏、公式戦3戦未勝利に北嶋「守備も攻撃もスムーズじゃない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[3.17 J1第2節 浦和1-0柏 埼玉]

 王者が苦しんでいる。終了間際の失点で引き分けた横浜FMとの開幕戦(3-3)に続いて勝利を逃し、ACLを含めて公式戦3試合白星なし(1分2敗)となった柏レイソル。その戦いぶりには、昨季J1を制した勝負強さが見られない。

 前半36分にMFジョルジ・ワグネルのミスから失点。0-1で折り返した後半は攻勢を強めたが、10本のシュートは相手GKの好守もあり、ゴールを割れない。富士ゼロックススーパー杯を含めて公式戦3試合で7得点を挙げていた攻撃陣が今季初の不発に終わり、昨季、J1初優勝を決めた埼玉スタジアムで沈んだ。

「結果がすべてだと思うし、この結果を受け入れて、チーム全員で乗り越えていきたい。それができるチームだとも思う」。FW北嶋秀朗は唇をかむ。ACLを含めた過密日程、対J1王者となる対戦相手のモチベーションの高さ。昨季とはあまりにも条件が異なるが、北嶋は自分たちに問題があると言う。

「日程の厳しさではなく、うまくいかないところでも結果を出してきた去年と違うというか、よくないときにそのまま負ける現状がある。相手に研究されている部分もあるとは思うけど、それ以上に守備も攻撃もスムーズじゃない。相手どうこうの前に自分たちの問題」

 迷い込んだトンネルのどこに光はあるのか。「一つのプレーの精度とか、勇気で変わってくると思う。自信を持ってプレーしていきたい。一つのプレーに勇気を持って、前向きな選択をしていければ」。一つの結果で、ワンプレーでも流れは変えられる。「すべてのことを跳ね返す力はある。この状況をどう受け止めるか。どうはい上がっていくか。試されている時期でもあると思う」。この壁を乗り越えない限り、連覇の夢は果たせない。

(取材・文 西山紘平)

TOP