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今季公式戦初勝利の鹿島、小笠原「大事なのはシステムじゃない」

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[3.20 ナビスコ杯第1節 鹿島2-0神戸 カシマ]

 リーグ戦開幕2連敗と、まさかのスタートとなった鹿島アントラーズが待望の今季公式戦初勝利を飾り、今季から就任したジョルジーニョ監督に初の勝ち点3をプレゼントした。「とにかく勝つことだけを考えていた。結果が出て、うれしい」。先制点のFW大迫勇也は安堵の表情を見せ、MF小笠原満男は「気持ちを出して戦えたことがよかった」と振り返った。

 J1開幕戦となった仙台戦(0-1)では中盤をダイヤモンド型にした4-4-2を採用。新監督を迎え、システムにも“メス”を入れたが、これが機能せず、17日の川崎F戦(0-1)では鹿島の伝統とも言えるボックス型の中盤に戻した。ところが、結果は2戦連続の零封負け。迷走しかけたチームの問題を小笠原はシステム論ではないと一蹴する。

「今日のような姿勢ならどういう形でもいけるし、逆に今日のような姿勢でなかったら何をやってもダメ。(開幕2試合は)必死さが足りなかっただけ。うちは気持ちがあれば何でもできるチーム。大事なのはシステムじゃない」

 目先のシステム云々ではなく、常勝軍団の原点とも言える「気持ち」が戻ったことを要因に挙げた主将に応えるように、ジョルジーニョ監督も「ブラジル流の表現」と言って「選手たちがスパイクの先までハートを込めてプレーしたことが大きな収穫」と強調した。

 この1勝をきっかけにできるか。「Jリーグで連敗して悔しかったので、この勝利で流れに乗れれば。これからという気持ち。次はJリーグで勝ちたい」。チームの2012年初ゴールを記録した大迫は前を見据えていた。

(取材・文 西山紘平)

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