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阿部&槙野退場の浦和、川崎Fの猛攻に耐えドローに持ち込む

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[3.31 J1第4節 浦和1-1川崎F 埼玉]

 公式戦3連勝中の浦和レッズは公式戦2連敗中の川崎フロンターレをホームに迎えた。前半10分、FWポポの移籍後初ゴールで先制した浦和だったが、後半14分にFW矢島卓郎のゴールで追いつかれると、その後、MF阿部勇樹、DF槙野智章が立て続けに退場。何とか1-1の引き分けに持ち込んだが、後味の悪い試合となってしまった。

 浦和の序盤の試合運びからすると、まさか終盤にあれだけ苦しい展開を強いられるとは想像もつかなかった。まずは前半10分、左サイドからMF梅崎司がニアサイドに鋭いクロスボールを入れ、飛び込んだFWポポが頭で合わせた。前日練習中に腰痛を訴えたFWデスポトビッチに代わり、急きょ先発出場となった助っ人の移籍後初ゴールで幸先よく先制に成功した。

 その後もゲームを支配した浦和は前半31分、MF柏木陽介がGKをかわしてゴール前にクロス。これは惜しくも中で待つMF矢島慎也に合わなかったが、その2分後にも柏木、MF平川忠亮、矢島とつなぎ、川崎Fゴールに迫った。追加点こそ奪えなかったが、チャンスをつくり続けた。

 ゲームの流れが変わったのは浦和の1点リードで折り返した後半に入ってから。川崎Fは後半開始からMF山瀬功治に代えてFW矢島卓郎を投入。矢島はFWレナトと2トップを組み、FW小松塁を左MFに下げた。すると、この交代策が見事に奏功する。

 後半14分、右サイドでボールを受けたDF田中裕介がファーサイドにクロス。小松が190cmの長身を生かしたヘディングで折り返し、矢島が頭で押し込んだ。1-1の同点に追いつくと、その後は予期せぬ展開となる。

 浦和は後半29分、中盤の要である阿部がこの日2枚目の警告を受け、退場となる。さらに家本政明主審は同35分、FWレナトの突破を止めた槙野にもこの日2枚目のイエローカードを提示。残り10分間を9人で戦うことになった。

 その後は数的優位の川崎Fが一方的に攻め立てた。しかし、9人の浦和も体を張ってゴールを死守。PA付近まではボールを持ち込まれるが、決定的シュートを打たせなかった。後半ロスタイム、浦和はCKのチャンスを得ると、柏木とMFマルシオ・リシャルデスの2人だけでボールをキープし、時間を稼いだ。

 試合は1-1のまま終了。試合後、浦和サポーターからは、引き上げる審判団に対しブーイングが飛び、9人で川崎Fの猛攻をしのいだ選手たちには拍手が鳴り止まなかった。

「あくまでも個人的な意見だが、槙野の2枚目はどうだったのかなと思う。我々はもうすでに一人退場者が出ていたわけだし、2枚目が必要だったかというのは……」と、浦和のペトロヴィッチ監督も不満気に振り返っていた。

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