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鹿島が10人の札幌に終了間際の劇弾で逆転勝利

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[4.18 ナビスコ杯B組第3節 札幌1-2鹿島 札幌ド]

 ナビスコ杯は18日、各地でグループリーグ第3節を行った。B組で首位に立つ鹿島アントラーズは3位コンサドーレ札幌と対戦。リーグ戦では17位鹿島と最下位の18位に当たる札幌の一戦は、鹿島が2-1の逆転勝利を収めた。前節のF東京戦(2-1)で今季リーグ戦初白星を手にしたばかりの鹿島は、今季初の公式戦連勝。ナビスコ杯では3連勝を飾り、首位を守った。敗れた札幌は公式戦3連敗となってしまった。

 ホームの札幌はFWキリノが1トップで先発。2列目には右からMF三上陽輔、MF岡本賢明、MF榊翔太が入った。対する鹿島はGK佐藤昭大が今季初先発。DF岩政大樹はベンチスタートとなり、DF昌子源とDF山村和也がCBでコンビを組んだ。前線ではFWジュニーニョと移籍後初先発のFW岡本英也が2トップを務めた。

 札幌が数少ないチャンスをものに、リードを奪った。前半16分、右サイドを駆け上がったDF日高拓磨がクロスを上げる。ファーサイドの榊が胸トラップからターンして左足シュート。ナビスコ杯第2節・横浜FM戦(2-1)に続いての、榊のナビスコ杯連弾で札幌が先制した。

 しかし、その後は立て続けに札幌にアクシデントが発生。前半36分には先制弾の榊が左足アキレス腱を痛めて、負傷交代。代わってMF古田寛幸が出場した。同39分には早くもキリノが2枚目の警告を受けて退場。右サイドからドリブルで仕掛けたキリノがPA右で転倒する。昌子との接触があったかと思われたが、判定はキリノのシミュレーション。前半32分にも1枚目の警告を受けていたため、これが2枚目となり、退場となってしまった。

 数的優位になった鹿島は、前線へ枚数をかけると前半終了間際にはチャンスを演出。ロスタイム1分には、左サイドをFWジュニーニョがドリブル突破。中央への折り返しを受けたMF土居聖真のシュートはサイドネットへ外れた。前半をシュート1本で終えた札幌が1点を守りきり、0-1で前半を折り返す。

 後半から鹿島は土居に代わって、MFドゥトラを投入。同20分には山村、本山雅志に代わり、MF遠藤康とFW佐々木竜太を送り出した。後半28分には、今季公式戦初出場の佐々木がチャンスを演出。右サイドからドリブルで切れ込むと自らシュート。GK高木貴弘に弾かれるも、こぼれをジュニーニョが蹴りいれる。ゴールネットを揺らすもオフサイドの判定。得点にはつながらない。

 後半31分には粘り強くセカンドボールを拾い、決定機を迎える。左CKからのこぼれを昌子がシュートを打つもポスト右を叩く。これに詰めたジュニーニョのシュートは2回連続でGK高木が弾く。最後はゴール正面のMF青木剛がまたもシュート打つも、クリアされた。1点が遠く、スコアを動かすことはできない。

 しかし後半39分、耐え続けていた札幌守備陣だったが不運な形で失点してしまった。PA左でドゥトラが放ったシュートがDF櫛引一紀の手に当たったとしてハンドの判定。鹿島がPKを獲得した。キッカーはジュニーニョ。冷静にゴール右隅へ蹴り込み、同点に追いついた。今季、川崎Fから鹿島へ加入した助っ人FWの移籍後初弾がようやく生まれた。

 諦めない鹿島は必死に攻める。すると終了間際のロスタイム4分、左CKにゴール正面の岡本が合わせて、ヘディングシュート。これがゴールネットを揺らし、逆転に成功。そのまま試合は終了し、鹿島が2-1の逆転勝利を手に入れた。

 試合後、決勝点を決めた岡本は「時間もなかったのでラストワンプレーだなと思ったら、いいボールが来たので当てるだけでした」と得点シーンを振り返った。今季、福岡から鹿島に加入し、初先発で初得点。「リーグ戦ではチャンスがなかったが、きょうは出れたので自分のなかでは、これが最後のチャンスかなと思っていた。決めることができて本当に良かった」と安堵の表情をみせた。


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