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覇権奪還へ、カンプ・ノウでR・マドリーがバルセロナを撃破!!

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 22日、スペインリーグは第35節を行い、バルセロナとレアル・マドリーによるクラシコが行なわれた。立ち上がりにMFサミ・ケディラのゴールで先制したR・マドリーは、後半に途中出場したFWアレクシス・サンチェスに同点ゴールを許す。しかし、その直後に最終ラインの背後を取ったMFクリスティアーノ・ロナウドが決勝点を決めて、首位のR・マドリーが敵地で勝ち点3を重ねた。

 注目のバルセロナは3バックを採用した。3-4-3の最終ラインは右からプジョル、マスチェラーノ、アドリアーノ、中盤の底にセルヒオ・ブスケツとチアゴ、その前にシャビとイニエスタ。3トップに右からダニエウ・アウベス、メッシ、そして若いテージョを起用した。対するR・マドリーは、4-2-3-1の布陣。最終ラインは右からアルベロア、ペペ、セルヒオ・ラモス、コエントラン。中盤の底にケディラとシャビ・アロンソを配置し、2列目は右からディ・マリア、エジル、クリスチアーノ・ロナウド。そして1トップにベンゼマが入った。

 ともにUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)の準決勝の第1レグに敗れた両チーム。17日(火)にドイツで試合をしているレアル・マドリーに対し、バルセロナは18日(水)にイングランドで試合をしていた。

 立ち上がり攻勢に出たのは、中3日でクラシコを迎えたR・マドリーだった。前半5分にCKからFWクリスチアーノ・ロナウドがヘディングシュートを放つ。GKビクトル・バルデスが辛うじてパンチングで凌いだ。攻勢のR・マドリーは、その直後にもFWベンゼマが左足でシュートを狙った。

 ボールは支配するバルセロナだが、なかなか決定的な場面はつくれない。R・マドリーの選手たちは守備ブロックをつくり、1トップのベンゼマを含めて前線の選手が全力で戻ってプレッシャーをかけて挟み込む。疲労の色も濃いバルセロナの選手たちは、運動量でマークをはがすこともできなかった。パスコースが限定されると、バルセロナらしくないボールの失い方をする場面が増える。また、ボールを失ってからの寄せも遅くなっていたため、R・マドリーの選手たちが最終ラインの背後を狙ったロングボールを蹴ることもできた。そこにスピードのあるMFクリスチアーノ・ロナウドやMFメスト・エジルが走り込み、前線の基準点となっていた。そのため、バルセロナがボールを支配しながらもチャンスの数ではR・マドリーが上回った。

 実際に先制したのもR・マドリーだった。16分にCKを得ると、MFディ・マリアの蹴ったボールを、DFペペが打点の高いヘディングで捉える。これをGKビクトル・バルデスが止めたが、こぼれ球に対してDFプジョルが、体を入れて再びGKに渡そうとした。そこに詰めていたMFケディラが強引に押し込み、アウェーのR・マドリーが先制した。

 反撃に出るバルセロナは27分、メッシが右サイドから中央にドリブルで仕掛ける。DFがメッシに対応し、PA内にスペースができたところにパスを出すと、そこでボールを受けたMFシャビがシュートを放った。ボールはGKカシジャスに当たって枠の左に外れて行ったが、主審はゴールキックを指示した。

 追加点を狙うR・マドリーは31分に最終ラインの裏のスペースにボールを蹴ると、C・ロナウドがプジョルを振り切ってボールに追いつく。シュートは右に外れたが、バルセロナのプレスを回避しながら、チャンスをつくり出す。R・マドリーが1-0でリードして前半を折り返す。

 後半に入り、反撃体制を整えたバルセロナは中央でドリブルを仕掛ける回数が増えた。DFを引き付けてからサイドに展開する。同10分、MFチアゴのパスからFWテージョがフリーで抜け出して決定機を得る。しかし、シュートは大きく枠を外れてしまった。攻勢を強めるバルセロナは、同14分にもFWメッシがシュートを放つが、ペペにブロックされる。同22分にはシャビがミドルシュートを放つが、これも左に外れて行く。その直後にグアルディオラ監督は、シャビを下げて、FWアレクシス・サンチェスを送り出した。この選手交代が、奏功する。

 後半25分、バルセロナが波状攻撃から同点ゴールを挙げた。サンチェスが入り、2列目に下がったメッシがドリブルで仕掛けて、前線のイニエスタがパスを出す。トップスピードでPA内に侵入したイニエスタが、DFに潰されながらも右足で華麗にボールを流すと走り込んだテージョがシュート。これはGKカシジャスが防いだが、跳ね返りをDFアドリアーノが拾い、前線のサンチェスに速いパスを出す。これをサンチェスが決めて、1-1と試合を振り出しに戻した。

 防戦一方の試合展開で、ついに同点に追いつかれたR・マドリー。士気が落ちかねない場面で、エースが結果を出した。同点ゴールからわずか3分後の後半27分、右サイドのエジルがボールを持ち、最終ラインの裏にパスを出すと、C・ロナウドがマスチェラーノを振り切って、ゴールネットを揺らした。得点王を争うメッシの前で、今季42点目を決めた。

 その後、FWペドロ、MFセスクを投入して、再び同点ゴールを狙うバルセロナだが、追加点は挙げられず。沈黙するカンプ・ノウにR・マドリーの選手たちの喜びの声が響いた。試合前、両チーム間にあった勝ち点差4は、勝ち点差7に広がり、R・マドリーがライバルの4連覇を阻む優勝に向けて、あまりに大きな1勝を挙げた。

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