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4失点初陣にもサバサバ、川崎F・風間監督「これから高めていく」

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[4.28 J1第8節 川崎F1-4広島 等々力]

 4失点の大敗にもさばさばとした表情を浮かべ、時折笑みも見せた。川崎フロンターレ風間八宏監督のプロ監督としてのデビュー戦は1-4の完敗。それでも報道陣が多数詰めかけた試合後の記者会見ではテレビの解説者として慣らした経験か、堂々と受け答えし、「もう少し声を震わせましょうか?」という冗談も口にした。

「短い時間で選手がいろんなことを意識して、特に前半はそれをうまく出してくれたと思う。これからもっと自信を持ってボールを持たせないといけない。失点のところも守備というより、まずボールの取られ方のところ。辛抱強くみんなでやっていきたい」

 24日の初練習から準備期間はわずか4日。稲本潤一をCB、田中裕介をボランチで起用するなど早くも“風間色”を打ち出し、一からチームづくりに取りかかった。いきなり結果を求めるのも酷ということか。

「修正点はどこにあるか? 修正点というより、これから高めていくことを考えている。とりあえず横のパスミスは必要ない。もっとボールを持って圧倒したい。リズムがいいところで中盤からボールを下げてリズムが狂った」

 広島は大きなサイドチェンジから攻撃力のあるサイドアタッカーに1対1を仕掛けさせ、川崎Fの守備を攻略してきた。それでも「一つひとつの現象を取り上げるつもりはない。相手を意識しすぎて自分たちがやろうとすることが減るのは面白くない」と、特別な指示は選手に与えなかった。

 新生フロンターレの船出は厳しい結果となったが、ここで一喜一憂するつもりはない。目指すは常にボールを保持し、相手を圧倒するサッカー。独特なサッカー論と長期的な視野に立って川崎Fに、そしてJリーグに“革命”を起こすつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

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