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横浜FC・シュナイダー「勝ちたいという気持ちが見えなかった」

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[4.30 J2第11節 横浜FC2-4町田 ニッパ球]

前々節の京都戦(2-1)で初勝利を挙げ、前節も岐阜に勝利(2-0)した横浜FCだったが、町田ゼルビアに2-4で敗れて連勝が止まった。試合後、GKシュナイダー潤之介は、「2勝していたからなのか、今日は勝ちたいという意欲が薄れていたかもしれない。立ち上がりからそれを感じていたので、声を出して鼓舞したのですが、全然チームの意欲が上がってこなかった」と唇を噛む。

 立ち上がりから、シュナイダーは、ボールを保持していた際のバランスの悪さを感じ取っていた。「平本(一樹)が引いたときの準備ができていなかった。そういう動きをすることは分かっていたのに、CBとボランチが全く連係を取らずにプレーしていて、ずっと声を掛けていたのに修正しきれなかった」と振り返る。実際に失点はミスからの速攻という形のものばかりだった。ボールを回すチームにとって、速攻を受けないためのリスクマネジメントは不可欠だが、そこの甘さがシーズン最多失点につながった。

 また、攻撃でも悪い面が出た。チームはボールを回して攻めようとしたが、ミスも多く、町田のプレスをくぐれなかった。DFペ・スンジンは「FWに簡単にボールを入れたら、嫌がっていたので、もっと簡単にボールを入れて前線で起点をつくればよかったが、チームとして徹底できなかった」と言えば、FW大久保哲哉も「ボールを回す意識が強くなりすぎてしまった。相手のDFラインが高かったのだから、背後に蹴れば良かったのに、結果的に相手の守備にハメられた」と試合の進め方を反省した。山口素弘監督就任後、パスをつなぐことを意識的に取り組んできた。今後は「臨機応変にショートパスとロングパスを使い分けて攻めないといけない」と大久保が口にしたように、相手に応じた戦い方を示さなければならない。

「今日はチームとして4失点してしまいましたが、ポジティブなことを言えば、チームとして4試合連続で2得点できている。修正するべきところは修正して、3日後の岡山戦に準備したい」と大久保は言う。シュナイダーも「負けたことで次は勝利するという意思が出て戦えると思う。そう信じてうまくコーチングしていきたい」と、前を向いた。

(取材・文 河合拓)

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