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ミラン終戦…長友フル出場インテルが4発快勝、欧州カップ戦出場の可能性つなぐ

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 セリエAは6日、第37節を各地で行った。日本代表DF長友佑都の所属するインテルはミランとのミラノ・ダービーを行った。試合は壮絶な打ち合いとなったが、4-2でインテルが制した。これでインテルは最終節まで5位以内までに与えられる来季の欧州カップ戦出場の可能性を残した。ミランは惨敗で勝ち点を伸ばすことが出来ず、ユベントスが勝利したため、連覇の可能性は潰えた。前節パルマ戦で顔面を負傷し、途中交代した長友は、先発フル出場を果たしている。

 今季残り2節で迎えたミラノダービー。ミランはこの試合で引き分け以下に終われば、ユベントスの結果次第ではスクデット争いが決着してしまう。インテルは来季の欧州カップ戦出場権獲得のため。目標は違うものの、お互い負けられない戦いとなった。

 最初にチャンスをつかんだのはミラン。12分にFWロビーニョが左サイドからゴール前にクロスボールを入れる。しかし、走り込んだFWイブラヒモビッチが右足アウトで合わせたが、枠を外してしまった。

 ピンチの後にはチャンスあり。インテルはその2分後、セットプレーからゴールネットを揺らす。MFスナイデルがゴール前にFKを蹴り入れると、オフサイドラインぎりぎりを抜け出したDFルシオが足に当てる。それをミリートが難なく押し込み、インテルが先制に成功した。さらに攻めるインテルは同20分、スナイデルのミドルシュートのこぼれ球をルシオが押し込んだが、これはオフサイドとなった。同32分にはCKからMFエステバン・カンビアッソが直接頭で合わせたが、ゴールラインぎりぎりでGKアッビアーティにかき出されてしまった。

 1点ビハインドを背負っているミランにアクシデントが襲う。前半22分にDFダニエレ・ボネーラが負傷でDFマティア・デ・シーリョと交代したのに続き、同35分にはスナイデルのシュートをブロックに行ったアッビアーティが右足を負傷。ミランは早くも2枚の交代カードを使うことを余儀なくされた。

 その後、試合はインテルペースで進むかと思われたが、思わぬ形でゲームが動いた。前半44分、MFアントニオ・ノチェリーノからの浮き球パスに反応したMFボアテングがPA内に侵入。GKジュリオ・セーザルが飛び出し、ボアテングと接触。微妙な判定となったが、ミランにPKが与えられた。このPKをイブラヒモビッチが落ち着いて左隅に沈め、前半終了間際にミランが試合を振り出しに戻した。

 仕切り直しとなった後半、いきなり試合が動く。後半1分、イブラヒモビッチがゴール前ワンタッチでDFをかわし、GKと1対1の状況をつくる。イブラヒモビッチは落ち着いてシュートを放ち、左サイドネットを揺らした。

 しかしインテルもすぐに同点に追いつく。後半7分、PA内に侵入したミリートをDFイグナツィオ・アバテが抱え込みながら倒してしまい、インテルにPKが与えられる。これをミリートが自ら決めて、今度はインテルが試合を振り出しに戻した。

 その後も一進一退の攻防は続いたが、スコアは動かない。後半30分、インテルはMFリッキー・アルバレスに代えてFWジャンパオロ・パッツィーニを投入。対するミランも同33分にMFサリー・ムンタリに代えてFWアントニオ・カッサーノを投入し、お互い次の1点が勝敗と交代カードを切った。

 するとその直後、インテルにチャンスが転がり込む。後半34分、右サイドからのクロスをパッツィーニがヘディングで合わせる。するとボールはディフェンスに付いていたDFネスタの腕に当たってしまい、インテルにPKが与えられる。これをミリートが今度は右隅に蹴り込み、ハットトリックを達成。インテルが勝ち越しに成功した。

 さらにインテルは後半42分にも右サイドを駆け上がったDFマイコンが豪快ミドルを突き刺し試合を決めた。

 試合は4-2で終了。インテルが壮絶な打ち合いを制した。この結果、同時刻に行われた試合でユベントスがカリアリを2-0で下したため、ユベントスの9季ぶりのスクデット獲得が決まった。


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