大一番で、アトレティコの虎が牙を剥いた。ビルバオとの決勝で2得点を挙げて、A・マドリーの2年ぶり2度目のEL制覇に貢献したFWラダメル・ファルカオは、UEFAの公式HPに「夢が叶った」と喜びを語っている。

　昨シーズン、ポルト(ポルトガル)の一員として同大会を制覇していたコロンビア代表FWは、昨夏にAマドリーに加入した。「移籍したとき、多くの人は間違っていると言っていたよね。でも、僕はこの瞬間を待っていたんだ。これでそう言っていた批判していたこそ間違っていると示せたと思う」と話す。

　決勝の大一番で2得点を挙げる活躍を見せた。前半7分には、PA内右側でボールを受けると対峙する相手DFをかわし、左足から鮮やかなシュートを左サイドネットに決めた。「スペースをつくりたかったんだ。それができたときに、うまくシュートを打てた」と話し、さらにこのシュートの秘密を語った。「父が常にファーポストを狙うように教えてくれていたんだ。初めてその言葉通りにできたよ。父も喜んでくれていると思う」。前半34分にもPA内でDFを手玉に取り、左足で勝利を引き寄せる追加点を挙げた。

「あまりに幸せで、自分がどれだけ幸せかを語ることなんてできないよ。チームはすごく僕を助けてくれたし、たくさんの借りがあると思う。夢が叶ったよ。この喜びを表現する言葉が見つからないんだ。異なるクラブで連覇ができた上に、2年連続で得点王にもなれたのだから」と喜びを語るファルカオは、勝因を次のように語った。「相手がボールを持っているときに、どれだけプレッシャーをかけられるかが、この試合のカギを握っていたと思う。ピッチ上のどのエリアでもね」。

　昨季はポルトで17得点を挙げ、今季はA・マドリーで12得点を挙げたストライカーは、この大会で1試合あたり1得点というハイペースでゴールを量産している。チームメイトのDFフアン・フランも「飛び抜けた選手だよ。人間性も素晴らしいし、これからもアトレティコでもっともっと大きな存在になるだろうね。得点を重ね続けているし、大仕事を大一番でやってくれるんだから」と称賛した。そしてフアン・フランは「今日は相手よりシャープだったよね。僕たちは自分たちの決定機をすべて生かせたと思う。ティグレ(ファルカオの愛称で虎の意)とジエゴがいるのは、大きな力になる。彼らがいてくれることを嬉しく思うし、何より、このチーム全体を嬉しく思うよ」と、喜びを語っている。

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