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名古屋が玉田弾で公式戦6戦ぶり白星、神戸は"安達体制"初黒星

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[5.12 J1第11節 神戸0-1名古屋 ホームズ]

 名古屋グランパスが公式戦6戦ぶりの白星を手に入れた。ここ最近の公式戦では3分2敗と5戦連続で勝利から見放されていた名古屋だったが、敵地でヴィッセル神戸に1-0で勝利した。一方、神戸の連勝は2でストップ。安達亮ヘッドコーチが暫定監督として指揮を執り始めてから連勝を飾っていたが、"安達体制"3試合目にして初黒星を喫した。

 神戸は前線でFW吉田孝行がMF小川慶治朗と2トップを組んだ。対する名古屋は4-3-3システムを採用。アンカーの位置にはMFダニルソンが入り、前線の右サイドではFW永井謙佑が先発した。

 序盤から名古屋が攻め込んだ。前半8分、左サイドスローインからFW玉田圭司が中央へ折り返す。これをMF野沢拓也が目測を誤り、クリアミスしてしまう。流れたボールをゴール正面のMF小川佳純がシュート。ポスト右を叩くが、こぼれを拾ったFWケネディが押し込もうとする。これはDFに阻まれた。ここで獲得した右CK、MF藤本淳吾の蹴り込んだボールにニアサイドのダニルソンが合わせてヘディングシュート。これはポスト左へ外れていった。

 その後も名古屋は攻め手を緩めない。前半16分には小川のシュート性のクロスはDFに弾かれるも、PA左でこぼれを拾った永井が技ありのループシュート。GK徳重健太の頭上を越えたボールは無情にも枠を外れていった。

 対する神戸は押し込まれる場面が続くが2トップが奮闘。前半28分にはMF伊野波雅彦のパスを受けた小川がPA内正面からシュートを狙う。これはGK楢崎正剛に止められた。同38分にはMF朴康造のミドルシュートのこぼれを展開。クロスに飛び込んだ吉田がヘディングシュートを放つがクロスバー上へ外れていった。

 このまま前半を終えるかと思われた前半終了間際の42分だった。藤本が右サイドへスルーパス。抜け出したケネディはトラップでボールを失いかけるが、必死にキープ。DFと競り合いながらも体勢を整えて、右サイドのゴールライン際からクロスを入れた。するとニアサイドへ詰めていた玉田が右足シュート。名古屋が1-0と先制に成功し、前半を折り返した。

 後半に入り、神戸ベンチがすかさず動く。後半6分に早くも2枚の交代カードを切る。朴と吉田に代えて、FW大久保嘉人とMF森岡亮太をピッチへ送った。後半37分には大久保が決定機。DF増川隆洋がバックパスの処理をミス。トラップが大きくなったところを大久保がかっさらい、ドリブルで駆け上がった。右サイドからDF田中マルクス闘莉王が追ってくるも、素早くグラウンダーのシュートを放つ。しかし、GK楢崎を前に流したシュートはポスト左へ流れていった。同点弾は奪えない。後半28分には早くも最後の交代枠を使い、伊野波に代えてMF三原雅俊をピッチへ送った。

 対する名古屋はリードにも守りに入ることなく攻めかかる。前線で永井が豊富な運動量を武器に仕掛けていった。後半36分には相手のミスを突き、ボールを奪取。ショートカウンターをみせた。PA左へ進入すると、並走していたケネディへのパスは選択せずに自ら果敢にシュートを狙う。DFに弾かれたが、こぼれを玉田がヘディングシュート。しかし決めることはできない。追加点はならなかった。それでも1点のリードを守り切った名古屋が逃げ切り、1-0の勝利を収めた。

 公式戦では4月14日の札幌戦(3-1)以来となる、6試合ぶりの白星獲得。試合後、決勝点を決めた玉田は「僕らはなかなか勝てていなかったので。この試合にかける思いは強かった。勝てて良かった」とホッとした表情。「勝ちたいという気持ちが強かったし、それが相手を上回ったと思う。これを続けていかないと意味がないので、すぐにACLがあるし切り替えていきたい」と先を見据えた。

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