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3戦ぶり復帰・関戸の一撃で、岡山が東京Vに勝利

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 J2は13日、第14節を各地で行い、2連勝中の東京ヴェルディはホームに前節まで8試合無敗だったファジアーノ岡山を迎えた。昨シーズンはホーム、アウェーともに東京Vが4-0と大差で勝利しており、さらに過去5戦を振り返っても東京Vは無失点で5連勝中と抜群の相性の良さを見せていた。この試合も、前半は東京Vがボールを保持して攻めた。しかし、後半は岡山が主導権を握る。後半33分には3試合ぶりにケガから復帰したMF関戸健二がゴールを決めて、岡山が先制する。この1点を守り抜いた岡山が、勝ち点3を獲得し、勝ち点25で東京Vと並んだ。

 東京Vは前節の水戸戦(2-0)で出場停止だったDF深津康太とDF高橋祥平がスタメンに復帰。MF小林祐希も5試合ぶりに先発に名を連ねた。対する岡山は前節の岐阜戦(0-1)から2人を変更している。2試合ぶりの先発となったMF田所諒、関戸が先発に名を連ねた。

 東京Vの布陣は4-2-3-1。最終ラインは右から森勇介、土屋征夫、深津康太、高橋祥平。中盤はダブルボランチに梶川諒太と和田拓也、2列目は右から西紀寛、小林祐希、中谷勇介が入り、1トップに阿部拓馬が入った。一方の岡山は3-4-2-1を採用。最終ラインは右から後藤圭太、竹田忠嗣、植田龍仁朗。右WBに澤口雅彦、左WBに田所諒が入り、ダブルボランチは千明聖典と仙石廉。2列目に関戸健二と金民均が入り、1トップは川又堅碁が入っている。

 序盤からパスを回す東京Vだが、なかなか岡山の守備を攻略できない。前半8分に右サイドのMF西紀寛の折り返しをGKがパンチングしたボールをMF中谷勇介がシュートしたが、ボールは再びGK中林洋次の正面に飛び、キャッチされた。

 前半15分過ぎからは岡山もパスをつなぎボールを運び始めるが、人数を掛けて攻めたことで背後を使われる、同17分には速攻から小林のパスを受けたFW阿部拓馬がドリブルを仕掛けるが、ファウルで倒される。ゴール正面の良い位置でFKを獲得したが、小林のシュートは枠を越えて行った。

 同27分には岡山もCKの流れから、関戸がシュートを放ったがボールは大きく上に外れた。同28分には左サイドからDF植田龍仁朗がクロスを放り込んだが、精度を欠き、GK柴崎貴広にキャッチされた。

 なかなかフィニッシュに持ち込めない東京Vは、同30分にDF森勇介が遠くからゴールを狙う。ここから再び岡山に圧力を掛け始めた。同33分には西の横パスから阿部がシュートを放つが、ボールはGKの正面を突く。35分にも右サイドで細かくパスをつなぎ、森がゴール前にクロスを入れたが、中で合わせる人がいなく、得点にはつながらない。その後も東京Vはボールを支配したが、岡山の守備を崩すことはできずに0-0のまま前半を終えた。

 後半もボールを支配する東京Vは、4分に右サイドから森が折り返し、中央で西がシュートを放ったが、ボールをゴールマウスに飛ばせない。同6分にもMF梶川諒太の折り返しを阿部がヘッドで合わせたが、GKにキャッチされる。直後には岡山もFW川又堅碁がゴールを狙ったが、シュートはGK柴崎が抑えた。

 後半15分には岡山も反撃に出る。PA内でMF金民均がシュートを放つがGKがセーブする。さらに同17分にも岡山は右サイドから澤口の折り返したボールを川又がスルーして、関戸がシュート。これをGKが弾いたところを再び澤口がヘディングで狙ったが、シュートはクロスバーに嫌われて、得点は挙げられない。

 後半18分に東京Vの川勝良一監督は小林を下げ、FW巻誠一郎をピッチに送り出した。しかし、岡山攻勢の流れは変わらない。同24分には金民均の折り返しから千明がゴールを狙ったが、シュートはGKの好セーブに遭い得点を挙げられない。東京Vは同24分に中谷を下げて、FW杉本健勇を投入した。同28分にも岡山は、関戸が強烈なシュートを放ったが、ゴール左に外れて行った。さらに29分にも最終ラインの裏を取った川又がゴールを狙ったが、シュートはゴールマウスを捉えられなかった。

 東京Vは後半30分に最後の交代枠を使い、梶川を下げてMF小池純輝を投入する。押し込まれていた東京Vも同32分に杉本が遠目からシュートを狙ったが、ボールはGK中林にキャッチされる。杉本は同34分にも右サイドのクロスをヘッドで合わせたが、これもGKにキャッチされた。

 迎えた後半36分に試合が動く。速攻から岡山は川又がGKを縦にかわして、ゴール前にクロスを入れる。そこに走り込んだ関戸がゴールを決めて、1-0と岡山が東京Vから6試合ぶりの得点を挙げた。

 1点ビハインドの東京Vも杉本を中心に攻め立てる。同42分に岡山の影山雅永が動く。川又、金民均、仙石の3選手を下げ、DF一柳夢吾、MF石原崇兆、MF桑田慎一朗を送り込んだ。後半ロスタイムにはPA内で杉本が反転してシュートを放ったが、ボールはGKにキャッチされ、試合終了のホイッスルが鳴る。岡山が1-0で東京Vを下し、リーグ戦で2試合ぶりの勝利を飾った。

(取材・文 河合 拓)

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