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浦和・宇賀神が1試合2発、「物心ついてから記憶にない」

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[5.16 ナビスコ杯第4節 川崎F0-3浦和 等々力]

 “人生初”の1試合2得点だ。浦和レッズのMF宇賀神友弥は試合後、喜びと恥ずかしさが入り混じった表情で自身の2ゴールを振り返った。

「1点目は自分の得意な形で、完璧なゴールと言えると思う。2点目も狙ったと言いたいけど、正直、ミスです」

 1-0の後半12分、左サイドでボールを受けると、中にカットインし、右足を振り抜く。豪快なシュートをゴール右上隅に突き刺し、追加点を奪った。10年12月25日の天皇杯準々決勝・G大阪戦(延長1-2)以来、約1年半ぶりとなる公式戦ゴールは自画自賛の一撃。しかし、これだけでは終わらなかった。

 後半32分、MF高橋峻希に代わってDF野田紘史がピッチに入ると、宇賀神は左サイドから右サイドに回った。そして迎えた同37分、MF原口元気の左クロスが逆サイドまで流れ、駆け上がっていた宇賀神の足元へこぼれた。ところが、右足でクロスを上げようとしたが、軸足が滑るように体勢がのけぞり、キックはゴール方向へ。これがGKの頭上を越すループシュートとなり、3-0と試合を決定づけた。

「トラップをミスして、焦って上げたら……。恥ずかしくて、喜べませんでした」。苦笑いの宇賀神はゴール後、両手を体の前で合わせ、“謝罪”。「あの時間帯、苦しい展開であそこまで走ったことを評価してもらいたいです」と笑った。

 これまでリーグ戦で2得点、天皇杯で1得点を挙げていた宇賀神だが、1試合2得点はプロ入り後初めて。大学や高校時代をさかのぼっても「物心ついてからというか、本格的なサッカーになってからは記憶にない」という。しかも、左右それぞれのサイドでプレーしていたときに各1得点。「両方で点が取れて、両方できるというのは武器になると思うし、監督も使いやすいというか、そこはアピールポイントになると思う」と胸を張った。

 ナビスコ杯は4試合連続の先発出場だったが、リーグ戦に限れば、12日の新潟戦(1-1)に途中出場しただけ。第11節でようやく今季初めての出番が来た。「これまで出場機会はあまりなかったけど、今日のゴールでアピールできたのはよかった。次、またチャンスがあれば、今日以上のプレーで貢献したい」。自身初の1試合2得点を弾みに、定位置奪取を誓っていた。


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