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[MVP of Predator]ロンドンに導いた扇原の右足が今度はオランダ撃破弾

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 6月1日に国内発売されるadidasの最新スパイク「プレデター リーサル ゾーン」。選手のボールスキルを最大限に引き出すというコンセプトのもと開発された最新鋭のスパイクを着用した選手の中から、実際の試合で素晴らしいボールスキルを披露した選手をピックアップする連載企画「MVP of Predator」。第3回はトゥーロン国際大会のオランダ戦で決勝点を決めたU-23日本代表MF扇原貴宏選手です。

 崖っ縁で生き残った。U-23日本代表はトゥーロン国際大会のグループリーグ第2戦でオランダに3-2で逆転勝利。23日のトルコ戦に0-2で敗れ、連敗となれば準決勝進出が絶望的となる一戦で激しい点の取り合いを制した。

 勝ち点3をもたらしたのはMF扇原貴宏(C大阪)の右足だった。2-2で迎えた後半33分、DF大岩一貴の右クロスのこぼれ球を拾ったMF高木善朗がつなぎ、FW大津祐樹を経由して扇原の足元へ。利き足とは反対の右足を振り抜き、ゴールネットに豪快に叩き込んだ。

「それ以外、何もしていないので。チームに貢献できてよかった」。殊勲の決勝点にも謙虚に話す。個の能力で上回るオランダに押し込まれる苦しい展開。中盤で奮闘していた扇原もなかなかゴール前に絡むことができずにいたが、千載一遇のチャンスを逃さなかった。

 3月14日の五輪アジア最終予選最終戦。バーレーンをホームに迎え、引き分け以上で自力での予選突破が決まる大一番でも、扇原の右足が決勝点をもたらした。後半10分、FW原口元気の折り返しに走り込み、右足を振り抜いた先制点。扇原の関塚ジャパン初ゴールが日本をロンドンに導いた。

「今回も振り抜くことだけを考えて打った」。正確な左足でゲームを組み立て、長短のパスでリズムを生む扇原だが、U-23日本代表で記録した2得点はいずれも利き足とは反対の右足から生まれている。左右を問わず、両足による巧みなボールスキルを支えているのが、『プレデター リーサル ゾーン』だ。

 トラップ、ショートパス、ロングキック、クロス、シュート……。試合の中で求められるあらゆるボールスキルを高めてくれるアディダス社製の最新スパイクについて「今までのプレデターより軽くなっているし、履き心地もいい。このスパイクを履いて自分のプレーの質も上げていければ」と話していたが、その言葉どおり、自らのゴールで価値ある勝ち点3をもたらした。

 中1日の連戦でグループリーグ3試合を戦い、上位2チームが準決勝に進出するトゥーロン国際大会。約2か月後に迫ったロンドン五輪に向け、“プレ五輪”とも位置付けられた大会で、トルコ戦から先発8人が入れ替わる中、扇原は2試合連続で先発のピッチに立った。次戦も中1日。27日にグループリーグ突破を懸けてエジプトと対戦する。

「まだまだボールを支配はできていないので、欧州のこういう相手にもしっかり自分たちがボールを支配できるようにしたい」。関塚ジャパンの“心臓”は勝利にも満足することなく、トゥーロンからロンドンへと続く階段を駆け上がっていく。

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