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決勝弾のG大阪 MF遠藤「次、勝たないと意味がない」

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[12.29 天皇杯準決勝 G大阪 1-0 鹿島 エコパ]

 J2降格という不本意な形でリーグ戦を終えてしまったガンバ大阪。しかし、シーズンをこのまま終えるわけにはいかない。「意地を見せたい」と語っていた選手たちは、言葉通りの戦いを見せ、準決勝の鹿島アントラーズ戦で1-0の勝利を収め、3大会ぶりの決勝進出を決めた。

 前半23分、決勝点を挙げたのはMF遠藤保仁だった。ショートコーナーをMF二川孝広に預け、リターンパスを受けると、ゴール前にクロスを放り込んだ。ボールはそのまま伸びて行き、ゴールネットを揺らした。「飛んだコースが良かったので、途中から入るかなと思っていました。自分自身、ノープレッシャーでしたし、良いボールを蹴ればと思っていました。たまたま入りましたが、良かったです」と、決勝点を振り返った。

 このゴールを機に、流れをつかんだG大阪は、前半の残り時間は主導権を握った。「自分たちのペースでできたので、ああいう時間を極力長くしていきたい」と話す遠藤は、「(リーグ戦との違いは)何が要因かわかりませんが、ボールもよく回ったし、チャンスもつくれたと思うので、次の試合もしっかり続けて点を取れるようにしたい」と、続けた。

 後半は鹿島に押し込まれる中でも、最後まで全員が体を張った守備を見せ、リーグ戦では一度もなかった完封勝利を挙げた。天皇杯を勝ち上がって行く中で、自信を取り戻したと遠藤は言う。「勝つことで自信も深まっているでしょうし、チームとしても勢いに乗れています。今はそれが良いサイクルで回っていると思います。もともと力のあるチームですし、普通に戦えば、これくらいやれて当たり前だと思うので。もう一回、気を引き締めて、ゲームを楽しみながら、決勝で結果を出せればと思います」。

 シーズンの最終戦でもある2013年1月1日の決勝、求められるのは結果だ。「次に勝たなければ、意味がない」と遠藤も強調する。勝てばタイトルを得られるだけではない。来季のAFCチャンピオンズリーグも獲得できるからだ。「(ACLは)連続して戦っていますし、(来シーズン)ACLがあるのとないのとでは、全然違うと思います。勝たないことには意味がないと思うので、次の試合に良いコンディションと、良いメンタルで臨めるようにしたい」と、中2日で迎える決勝での勝利を誓った。

(取材・文 河合拓)

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