beacon

横浜FMに公式戦3連敗 広島FW佐藤寿人「マリノスは強かった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[1.1 天皇杯決勝 横浜FM2-0広島 国立]

 3度目の正直とは、ならなかった。1日に行われた天皇杯決勝で、サンフレッチェ広島横浜F・マリノスと対戦。0-2で横浜FMに敗れて、リーグ戦との2冠には届かなかった。リーグ戦の最終節で逆転優勝していたことから、横浜FMにとってのリベンジマッチと捉えられることが多かった。しかし、リーグ戦で広島は今季、横浜FMに2戦2敗。『3度目の正直』となる勝利を狙っていた。

 それだけに、FW佐藤寿人は悔しさを滲ませつつ、相手を称えた。「良い試合の入り方はできていたと思います。でも、ちょっとうちの左サイドから突破を許してしまったので、もっと防ぎようがあったんじゃないかと。そういうところではすごく悔いが残りましたが、マリノスは強かった」。

 立ち上がりから、横浜FMに押し込まれたのには疲労の影響が考えられた。3日前に行われた準決勝のFC東京戦は、延長戦まで120分間を戦った末に、PK戦で決勝進出を決めていた。一方、サガン鳥栖に2-0で勝利した横浜FMは、90分で試合を決めていたからだ。しかし、佐藤は疲労の影響を否定する。

「試合に出ている選手、出続けている選手には疲労もあったと思います。ただ、マリノスは『オヤジ軍団』なので、そこに差は出ないかなと。疲れているのは、マリノス。先制点がやっぱり大きかったと思います。」と、先発の平均年齢が30.1歳の横浜FMの方に、疲労の影響が濃かったと指摘した。

 広島は今季、先制した23試合で21勝2分と無敗だった。だからこそ、今の広島には先制された試合でもひっくり返すことのできる強さが必要だと、佐藤は言う。

「先に取られると、相手もリスクを負わずに守備に比重も掛けてくる割合も多かった。その中で前半も縦パスが入るようになってからは、テンポアップしてPAにも入っていた。(横浜FMが)守っている中で、何とかこじ開けないといけなかったし、こじ開けられなかったのは、まだまだということ。もちろん、先制された中でゲームをひっくり返すのは簡単ではありませんが、チームとして盛り返せるようにならないと。先制すると強いというデータはありますが、先制されたら勝てないのでは難しいと思うので」

 2013シーズンは一度も横浜FMに勝てなかった。この借りは、2014シーズンに返すつもりだ。「すぐ2月に(ゼロックススーパー杯で)、この場所でリベンジする機会があるので。ゼロックスに勝つことで、今日の悔しさがチャラになるわけではありませんが、2013シーズンは3回負けたので、2014シーズンは一発目から勝てるようにしたい」と意気込み、「ただ、来シーズンのことを考えるより、今はとにかく休みたい」と、本音をのぞかせた。

(取材・文 河合拓)

▼関連リンク
第93回天皇杯特設ページ

TOP