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アギーレ御前試合で2G1Aも…FW宇佐美「(代表入りの)自信はないです」

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[12.13 天皇杯決勝 G大阪3-1山形 日産ス]

 シーズン終盤の日本サッカー界を盛り上げたモンテディオ山形だったが、その快進撃も、J1リーグ、ナビスコ杯を制したガンバ大阪には通じなかった。決勝で1-3の完敗。石崎信弘監督は、「J2ではいない、個の力がG大阪にはあった」と口にした。

 3冠を達成したG大阪のカウンターを支えたのが、2トップのFW宇佐美貴史とFWパトリックだった。ナビスコ杯決勝、リーグ最終節の徳島戦(0-0)では不発に終わった宇佐美だが、この日は2ゴール1アシストの大活躍。アジア杯予備登録メンバーの50人にも入っていた22歳は、ハビエル・アギーレ日本代表監督が観戦した一戦で結果を残した。

 代表入りに良いアピールができたのでは、と問われた宇佐美は、「そうですね。でも、そこは何とも言えない」と言い、1月のアジア杯のメンバー入りについても「メンバーに入る自信はないです」と苦笑した。

 G大阪の3冠に大きく貢献した宇佐美には、代表入りを期待する声も大きい。チームメイトであり、11月にブラジルW杯以来4か月ぶりの代表復帰を果たしたMF遠藤保仁も、「アギーレさんが選ぶこと」と前置きをしつつ、「僕はガンバからたくさん選ばれれば嬉しいですし、それだけの能力を持った選手がいるんじゃないかなと思う」と言及。さらに、「時間はかかると思いますが、フィットできる能力はあると思うし、今日みたいに結果を残せば、どこかのタイミングで呼ばれると思います」と、そのポテンシャルを高く評価した。

「自信はない」という宇佐美だが、代表入りを目標に掲げているのは間違いない。この日の決勝を含め、シーズン終盤には前線でしっかりと相手のボールを追いかけるなど、守備面でも奮闘した。そこが代表入りに向けて、自身の課題となっていると感じている。

「(代表入りに)求められているのは、そこかなと思いますし、また来シーズン、形にしたいというか、まだ自分の形になっていません。精一杯、しがみついている感じなので、当たり前にできるようにしたいです」。今天皇杯でも大会最多の6ゴールを記録し、圧倒的な個の力を示している宇佐美は、静かに牙を研ぎ続け、誰もが認める唯一無二の存在となることを目指す。

(取材・文 河合拓)

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