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延長死闘制したC大阪、43年ぶり4度目の天皇杯制覇!今季“2冠”でフィニッシュ!!

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ヤンマー時代に3度、セレッソ大阪としては初めて天皇杯を制した

[1.1 天皇杯決勝 C大阪2-1(延長)横浜FM 埼玉]

 1日、天皇杯決勝が埼玉スタジアム2002で行われ、セレッソ大阪横浜F・マリノスが激突した。前半に横浜FMが先行した試合は、攻勢を続けるC大阪が後半に同点弾。延長前半には逆転に成功、“元日決勝”を制し、前身のヤンマー時代以来となる43年ぶりに王者に。ルヴァン杯との“2冠”で今シーズンを終えた。

 14年ぶりに決勝を戦うC大阪。FW杉本健勇は負傷離脱中だが、12月23日の準決勝・神戸戦では途中出場となっていたFW柿谷曜一朗が先発入り。右腓腹筋筋損傷で全治3週間の診断をされ、出場が危ぶまていたMF山口蛍もスタメンに名を連ねた。
 準決勝・柏戦で扇原貴宏が負傷しメンバー外となっている横浜FM。ボランチにはMF中町公祐とMF天野純が入り、最前線にはFW伊藤翔、2列目にはMFマルティノス、MFダビド・バブンスキー、MF山中亮輔が並んだ。
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 立ち上がりからボールを持ったのはC大阪。少ないタッチ数でボールを回してリズムをつくると、開始6分には早くも決定機を迎える。山口が斜めに入れたボールをゴール中央のMF清武弘嗣がスルー。後ろにいた柿谷が浮き球をペナルティエリア内に入れると、走り込んでいた清武がボレーでとらえたが、GK飯倉大樹の好セーブにあい好機を逃してしまう。
 
 ピンチをしのいだ直後の8分、横浜FMはDF下平匠が低い位置からペナルティエリアへクロスを供給。DF木本恭生の背後をとった伊藤が胸トラップで処理すると、飛び出したGKキム・ジンヒョンより早く右足で押し込み、横浜FMが先手をとる。

 先制点を許したC大阪だが、その後もパスを回して横浜FM陣内へ攻め入る。アタッキングサードまではボールを運べるが、中央の守備を締める横浜FM守備陣を前にシュートまでなかなか持ち込むことができない。対する横浜FMは右ワイドのマルティノスの快速を活かしたカウンターで対抗。22分にはロングボールに抜け出たマルティノスがドリブルで持ち上がり、中央の伊藤へとパスを送ったがシュートまで至らなかった。

 前半終了間際に山中が負傷退場となりMF{{遠藤渓太}を入れた横浜FMは、後半開始早々に絶好の位置でFKを得ると、天野が左足で直接狙ったがGKのセーブにあってしまう。

 後半に入っても、ボールを回すC大阪、カウンターを狙う横浜FMという図式が変わらないまま時計の針が進んでいく。ソウザがミドルを狙うなどシュートの回数が増えてきたC大阪の攻撃が、ついに実を結ぶ。20分、水沼の枠をとらえたミドルシュートは、GK飯倉がセーブするがゴール前で混戦になったところをFW山村和也が蹴り込み、試合は振り出しに戻る。

 もう1点必要になった横浜FMはバブンスキーを下げて今大会5得点を挙げて得点ランキングトップタイに立つFWウーゴ・ヴィエイラを投入する。サイド攻撃が活性した横浜FMは、C大阪陣内でFKを獲得し、天野のボールをDF中澤佑二がヘディングで狙ったが、シュートはゴールマウスから外れてしまう。

 対するC大阪も柿谷を下げてFWリカルド・サントスを入れ、最後の攻勢に出ると、42分にはサントスがGKとの1対1の場面をつくったが、GK飯倉が好セーブでしのぎきる。結局1-1のまま決着はつかず、延長戦に突入する。

 延長前半5分、再びスコアが動く。左サイドに流れた山村はファーサイドへのクロスを選択。これを水沼が頭で合わせ、逆転弾を突き刺す。初めてリードを奪った直後に、C大阪は1ゴール1アシストの山村を最終ラインに下げて5バックで逃げ切りをはかる。

 前線の人数を減らして受けに回ったC大阪を尻目に猛攻を仕掛ける横浜FM。延長後半12分には遠藤のクロスからウーゴ・ヴィエイラが決定的なヘディングシュートを放ったが、GKキム・ジンヒョンがビッグセーブ。C大阪守備陣は最後まで守りきり、2-1で延長線を制して通算4度目の天皇杯優勝を飾った。

 天皇杯の優勝でC大阪の来季ACLのストレートインが決定。リーグ4位の柏がACL出場権を獲得し、1月30日に行われるプレーオフから出場する。

(取材・文 奥山典幸)
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