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飯倉大樹のココが凄かった…2本のビッグセーブ!! 使い分けた“静”と“動”

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ヴィッセル神戸GK飯倉大樹(写真は8月2日のもの)

[12.21 天皇杯準決勝 神戸3-1清水 ノエスタ]

 絶体絶命の危機だった。失点を覚悟してもおかしくない状況。しかも、そんな場面が1試合に2度訪れる。しかし、守護神はともに立ちはだかった。プレーに至った理由をヴィッセル神戸GK飯倉大樹が明かした。

 まずは前半30分。自陣PA付近でボールキープしたMFセルジ・サンペールがFWドウグラス、MF六平光成に囲まれてボールをロスト。奪取に成功したドウグラスとの1対1を迎えた。

 この時の飯倉の判断は“静”だった。左利きのドウグラスが右足で持っていたこともあり、「ファーサイドは可能性的にない」と判断。「しっかりと手を出せていた」と大きく両手を広げ、「シュートコースを消した」。むやみに距離を詰めるのではなく、じっくりと待ち構えて相手のプレーを見極める。そして、放たれたシュートにしっかり反応して弾き出した。

 2-1で迎えた後半24分にはまたもやビッグセーブを披露。相手のプレッシャーを受けたサンペールのパスが弱くなったところをPA手前でドウグラスに拾われ、またもや1対1を迎える。

 この時の飯倉の判断は“動”だった。「2度目は俺の方が確実に不利だったから、一か八かという部分はあった」と、一気に距離を詰める。「迫力を持ってというか、ガっと寄せてシュートコースを消した」。1本目とは異なるプレーで同じようにコースを制限しながら、ボールからは目をそらずに滑り込む。ドウグラスがチップキックでボールを浮かしてきたものの、「最後までボールを見れていたので、浮かされた後に手が出た」と空中で迎撃してみせた。

「準決勝という大事な局面で、試合を決められるプレーができてすごく良かった。2本ともしっかり止められたし、日々の準備や今週準備してきたことの結果をピッチで出せたから、GKとしてはすごくハッピー」

 チームを初の天皇杯決勝へと導いた男は、「良い準備をして国立で同じようなプレーができるように頑張りたい」と最高の準備を進め、元日決戦へと臨む。

(取材・文 折戸岳彦)
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