beacon

天皇杯アマチュア勢全滅…“最後の砦”V大分は延長死闘も8強届かず、磐田は17歳MF藤原が決勝アシスト!

このエントリーをはてなブックマークに追加

決勝点をアシストしたMF藤原健介

[8.18 天皇杯4回戦 磐田1-0(延長)V大分 昭和電ド]

 天皇杯は18日、4回戦を各地で開催し、ジュビロ磐田ヴェルスパ大分に1-0で勝利した。ともにスコアレスで迎えた延長戦、磐田は天皇杯3回戦でトップチームデビューを果たした17歳MF藤原健介(磐田U-18所属、高校3年生)のラストパスからFWファビアン・ゴンザレスが決勝点を奪った。

 昨季JFL王者のV大分は今大会最後のアマチュア勢。レノファ山口FC、モンテディオ山形、おこしやす京都を連破し、史上初の16強入りを果たした。立ちはだかるのはJ2首位の磐田。18歳のDF鈴木海音、19歳のMF清田奈央弥、20歳のMF三木直土といったリーグ戦で出場機会の少ない若手選手を先発に送り込んだ。

 すると序盤の主導権を握ったのはV大分だった。前半6分、細かいパスワークから左サイドを攻め込み、縦パスを受けたMF利根瑠偉が鈴木をかわして強烈なシュート。クロスバーを叩く。その後も優位を保ったのはV大分。MF中野匠のセットプレーやDF本多琢人のオーバーラップでチャンスをつくった。

 対する磐田は前半22分、ワンタッチでのパスワークから抜け出したMF大森晃太郎がゴール左斜め前からファーストシュートを狙ったが、この決定機はGK渡辺泰広がファインセーブ。同23分には大森のクロスが相手に当たり、浮き球をF・ゴンザレスがオーバーヘッドで狙うも、枠を捉えられなかった。

 その後もV大分の優勢は変わらない。最終ラインからのビルドアップで磐田のプレッシングを回避し、FW中村真人のポストプレーを有効に使って攻撃を展開。MF吉田直矢、MF薮内健人の積極的なシュートからチャンスをつくっていた。

 後半もV大分が勢いを見せ、7分には利根のカットインシュートがわずかにゴール左へ。磐田は同8分、ゴール正面からFW小川航基がようやくファーストシュートを放つも、GKの正面に飛んだ。V大分はその直後、またも人数をかけた攻撃からゴールに迫るも、最後まで崩し切れず。磐田は同15分、大森のクロスに小川が反応したが、空振りに終わった。

 その後も一進一退の攻防。V大分は後半17分、右からのクロスに利根が反応するもボレーシュートは空振り。なかなか良い形のつくれない磐田は同27分、三木に代わってU-18所属の藤原を起用した。すると同29分、藤原は敵陣でのFKキッカーを任されると、最初のキックは壁に当たったが、こぼれ球を拾ってクロスを供給。DF今野泰幸が惜しいボレーシュートを放った。

 V大分に足をつる選手が続出する中、後半41分に磐田にビッグチャンス。大森の縦パスからゴール前で密集攻撃を仕掛けると、こぼれ球から清田が決定的なシュートを狙う。だが、これはまさかの枠外。対するV大分は同42分、利根が薮内とのワンツーから右足で狙うも、シュートは力なくGKの正面に飛んだ。

 試合はそのまま延長戦へ。スコアが動いたのは前半11分だった。磐田は途中出場のMF松本昌也がドリブルで突っ掛けながら右サイドに展開し、フリーで待っていた藤原が収めてゴール前にグラウンダーのパス。これをF・ゴンザレスがワンタッチで押し込んだ。このゴールが決勝点となり、磐田がベスト8に進出した。

●第101回天皇杯特集ページ

TOP