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21年の現役生活を終えた大久保嘉人「これでもう何もやらなくていいんだという思い」、C大阪への提言も

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 30代最後のシーズンで15年ぶりに袖を通した桜カラーで現役を終える。FW大久保嘉人のサッカー人生にとって、これ以上ない終わり方なのかもしれない。現役生活最後の試合を戦い終えたあとの晴れやかな表情が何よりも物語る。

「終わったなという感じ。これでもう何もやらなくていいんだという思いが強かったですね」

 名門・国見高校から2001年にセレッソ大阪に進んで始まったプロ生活。21年の長いキャリアを走り抜けた稀代の点取り屋は、充実感を滲ませながらスパイクを脱いだ。

 しかし試合後の会見では、C大阪を思うがあまりの厳しい提言も忘れなかった。「全部話すと3日くらいかかる」と苦笑いで話し始め、改善ポイントを熱弁。「(改善ポイントは)すべて。攻撃もディフェンスも」と後輩たちへの期待を次のように語った。

「J1にいるんだったらもうちょっとできないと。攻撃になったときにどこでパワーを使うのか。セレッソは無駄に力を使ったり、走らせたりしている。攻撃の時も守る時もチグハグして、だから間延びしてやられる」

「攻撃の時もセンタリングしかワクワクしない。そういうことも1年多かった。自分もどうセンタリングに合わせるか、先に触らないとという考えでやっていた」

「頭を一回整理して、点を取らないといけないスポーツなので、サッカーは。先に点を取れば、自信を持ってプレーできる。いろいろあるけど、これからはどう改善されているのかなというのを外から見て、本当に応援していきたいと思います」

 現役最後の試合を終えてなお、サッカーへの情熱を隠そうとはしなかった大久保。「これからはサッカーと違うことに全力で。これからの人生の方が長いと思うので頑張りたい」と話したものの、サッカーを完全に切り離すことはなさそうだ。

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