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負傷押して劇的同点弾…大分DFペレイラ「トレーナーが休みを惜しんで治療してくれた」

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DFペレイラが劇的同点ゴール

[12.19 天皇杯決勝 浦和 2-1 大分 国立]

 準決勝に続いての奇跡的な同点ゴールは、またしてもブラジル出身助っ人のヘディングから生まれた。

 大分トリニータは0-1で迎えた後半45分、守備陣を前線に上げるパワープレーを繰り出すと、左サイドでパスを受けたMF下田北斗が右足でクロスボールを配給。ファーサイド気味から飛び込んだDFペレイラが頭で合わせ、起死回生の同点ゴールが決まった。

「時間がなかった中で、監督からもチャンスがあったら前に入ってくれという話があった。パワープレーに参加する以上はゴールを取るしかない。ゴールを取るんだという思いで入った。下田選手のクロスが素晴らしかったので、ピンポイントで当てるだけのところまでお膳立てしてくれて感謝している」。

 大分は準決勝の川崎F戦でも延長戦にパワープレーを敢行し、DFエンリケ・トレヴィザンのヘディングシュートで同点弾。川崎F戦ではその勢いでPK戦も突破し、クラブ史上初の決勝進出を果たしていたが、この日も準決勝に続いてドラマチックな展開を演出した。

 しかし、準決勝の結果は再現することはできなかった。後半アディショナルタイム3分、大分はセットプレーのピンチを次々に迎えると、DF槙野智章に劇的なゴールを決められて失点。そのままタイムアップを迎え、初の天皇杯制覇には及ばなかった。

「自分のゴールが勝利につながらなかったので、ゴールは取ったものの勝利につながらなかったのが悔しい」。そう語ったペレイラはこの日、準決勝の終盤に負った怪我を押しての出場。万全な状態でプレーすることができなかったという。

「トレーナーが休みを惜しんで治療をしてくれたおかげで試合に出られるところまで来られた。怪我で100%のコンディションではなかったが、トリニータのユニフォームを着たら痛みを忘れられるくらいの気持ちで試合に取り組めた。トレーナーに感謝しているし、ゴールが決められて、少しでも助けられてよかった」。

 謙虚に語ったペレイラだったが、エンリケとのCBコンビは川崎F、浦和を相手に安定感を発揮。クラブの歴史に残る快挙に導いた。

「エンリケ選手とはここに来る前から知っていたので、彼の特徴もわかっていたし、同時に出られるのはプラスだった。欲を言えば、結果が全ての世界なので、もう少し一緒に出られればよかった。それでもシーズンが終盤に近づくにつれて二人でCBを組むことができて、そこの関係性をお見せできてよかった」。

 ペレイラはアトレチコ・ゴイアニエンセからの期限付き移籍のため、来季の去就は未定。「サポーターはピッチ内ではもちろん、ピッチ外でも励ましの言葉をくれた。トリニータのサポーターが好きになった」と笑顔を見せた24歳は「もし大分でプレーできることになれば、チームとしての目標はJ1に戻ることなので、目標を達成するために後押しできたら」と話した。

(取材・文 竹内達也)
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