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浦和GK西川の予感的中「5分あれば何かが起きる。マキ点を取ってくれ!!」

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興梠、宇賀神、阿部、槙野と喜びを分かち合うGK西川周作

[12.19 天皇杯決勝 浦和 2-1 大分 国立]

 残された時間はアディショナルタイムのみ。延長戦も十分に考えられた。しかし、浦和レッズGK西川周作には予感があった。「5分あれば何かが起きる」と――。

 前半6分にFW江坂任のゴールで先制しながらも、追加点を奪えずに試合終盤を迎える。後半38分にはMF小泉佳穂に代わってDF槙野智章が投入されるなど、逃げ切りを図ったものの、同45分にDFペレイラにヘディングシュートを叩き込まれ、試合を振り出しに戻された。

 ここで、槙野が西川に話しかけたとようだ。「周ちゃん、どうする?」。残された時間はわずか。1-1のまま90分間を終わらせ、延長戦で勝負をつけるという選択肢もあっただろう。だが、第4審判がアディショナルタイム「5」分と示したボードを掲げるのを見て、「あと5分あれば何かが起きる」と感じた西川は「マキが点を取ってくれ。それで終わらせよう」と伝えたという。

 すると、後半アディショナルタイム、MF柴戸海のシュートをヘディングでコースを変えた槙野がネットを揺らし、劇的な決勝点が生まれた。西川は「最後に有言実行の男がやってくれました」と頬を緩めた。

 準決勝ではDF宇賀神友弥、そして決勝では槙野と今季限りで退団する2選手がゴールを記録し、チームは天皇杯優勝を成し遂げて来季のAFCチャンピオンズリーグ出場権を獲得した。「これまで浦和レッズを支えてくれた2人が結果を残して、来季自分たちにACLの切符を残してくれた」と喜びを表しつつ、「残された自分たちは浦和の責任を背負って来季も戦わないといけない」と気を引き締め直した。

(取材・文 折戸岳彦)
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