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「こらえきれない部分があった」…涙を流してピッチを後にした浦和MF関根の覚悟

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浦和レッズMF関根貴大

[12.19 天皇杯決勝 浦和 2-1 大分 国立]

 ともに戦ってきた“先輩”たちがチームを去る。浦和レッズMF関根貴大は「こらえきれない部分があった」と涙を流しながらピッチを後にした。

 前半6分に生まれたFW江坂任のゴールを演出したのは関根だった。右サイドから粘り強いキープで守備網を突破し、マイナスのボールを送ると、江坂が右足で合わせてゴールネットを揺らした。

 その後も切れのあるドリブルを披露して存在感を示すも、スコアが動かずに試合が進むと、後半38分に交代が告げられる。すると、ピッチ上のDF宇賀神友弥と抱き合い、涙を流しながらベンチへと下がる姿があった。

「僕自身、すごいお世話になっていた選手がたくさんいて、その選手たちとやるのが本当に今日が最後だった。そういう意味でこらえきれなかった部分があった」

 抱き合った宇賀神だけでなく、関根と入れ替わる形でピッチに入ったDF槙野智章は今季限りで退団し、この日ベンチ入りしなかったMF阿部勇樹はユニフォームを脱ぐ決断をした。頼りになる“先輩”たちとのラストマッチ。こみ上げてくるものがあった。

 そして、1-1と終了間際に追い付かれながらも、後半アディショナルタイムに槙野が劇的な決勝点を奪ったチームは天皇杯を制覇。同時に来季のAFCチャンピオンズリーグ出場権を獲得することになった。

 長らく屋台骨を支えてきた“先輩”たちは今季限りでチームを離れる。下部組織から育った男は「僕たちがやるしかない。先輩たちがどれだけのことをやってきたかを僕は見てきた。そこに負けないくらい自分たちも強いチームを作っていきたい」と新たな歴史を刻もうと覚悟を示した。

(取材・文 折戸岳彦)
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