beacon

[MOM793]桐蔭横浜大MF楠大樹(4年)_藤井智也を参考にする成長株

このエントリーをはてなブックマークに追加

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.8 神奈川県サッカー選手権決勝 相模原0-3桐蔭横浜大 ニッパツ]

 先制点が大事になることは誰もが分かっていた。桐蔭横浜大は前半13分、相手DFの一瞬の隙を突いてボールを奪ったMF楠大樹(4年=桐生一高)がGKとの1対1を冷静に制してゴールネットを揺らす。「相手GKの圧が凄かったけど、隅に流し込めて良かったです」。背番号15のゴールがチームに更なる自信を持たせた。

「相手がトラップして気を抜いているのが分かった。行ったら取れるかなと思った。GKと1対1で緊張したけど、流し込めてよかった。守備から入って攻撃に繋げようと話していたので、そこは上手くできたなと思います」

 注目選手が多数在籍する今季の桐蔭横浜大にあって、成長株の一人だ。今季の関東大学リーグ1部開幕戦で流通経済大を相手に衝撃の7発圧勝を飾った試合で、唯一の複数ゴールを記録。安武亨監督も「すごく成長している」と認める選手だ。

 一年生のころからトップチームでリーグ戦出場を果たす期待の選手だったが、2年生の時に腎臓を手術。3年生に上がってからもトップチームでプレーしたが、レギュラーを取り切れずにいた。

 しかし今季は開幕戦で自信をつけると、ここまでコンスタントに試合に出場。天皇杯予選に限ると、準決勝のY.S.C.C.横浜戦でもアシストを記録。そして決勝でもゴールと、中心的な選手として存在感をみせている。

 天皇杯出場は「目標であるプロに近づける舞台」と鼻息荒く話す。同じ桐生一高から進学してきた主将DF中野就斗(4年=桐生一高)はいち早く、J1サンフレッチェ広島への入団を内定させた。共闘してきた仲間がいることでも、自らを奮い立たせている。

「あいつがJ1に決まって尊敬しているけど、自分も負けないように頑張りたい。広島のサイドの藤井智也選手のプレーを参考にしろと言ってくれる。自分もスピードを生かした突破を意識してプロを目指してやっていきたいと思います」

(取材・文 児玉幸洋)

●第102回天皇杯特集ページ

TOP