beacon

広島がルヴァン杯に続く2冠王手! 京都との120分間死闘を制し、9年ぶりの天皇杯決勝へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

勝利に貢献した広島MF満田誠 ※写真は過去のもの

[10.5 天皇杯準決勝 京都1-2(延長)広島 サンガS]

 第102回天皇杯は5日に準決勝を行った。サンガスタジアム by KYOCERAで行われた京都サンガF.C.サンフレッチェ広島の対戦は、広島が2-1で勝利。1-1のまま延長戦に入ると、延長前半5分にFWナッシム・ベン・カリファが決勝ゴールを決め、準優勝に終わった2013年以来の決勝進出となった。リーグ戦でも優勝の可能性を残す広島は、ルヴァン杯も決勝に勝ち進んでおり、今季2つ目のカップ戦でのタイトル王手となる。16日の決勝ではヴァンフォーレ甲府と対戦する。

 京都は直近のリーグ戦からスタメンを全員変更した。一方、広島は累積警告で出場停止のDF塩谷司以外は変更なし。しかし序盤から攻勢を強め、前線から京都に襲い掛かった。前半11分にはFWドウグラス・ヴィエイラがミドルシュートを放つが、アウト回転がかかったボールはゴール右に逸れていった。

 反撃を狙う京都は前半31分に中盤でボールを奪うと、FWパウリーニョがPA右から折り返す。ゴール前にFW宮吉拓実が詰めるが、合わせられず。チャンスを決め切れなかった。その1分後、広島はMF満田誠が中盤から右足ミドル。だが、GKマイケル・ウッドの正面に収まった。

 広島は前半35分にチャンスを迎える。満田がPA右に入って右足でキック。すると、DFメンデスの腕に当たった。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入と主審のモニターチェックによりメンデスのハンドが認められ、広島がPK獲得。FWドウグラス・ヴィエイラがゴール左隅にシュートを決め切り、待望の先制点を手にした。

 前半を1-0で折り返した広島は、後半も引き続き敵陣に迫る。後半10分、MF柏好文がPA左の深い位置まで入り込み、ゴール前に折り返す。走ってきたMF川村拓夢が合わせるが、DF田中和樹のスライディングブロックに阻まれた。13分には最初の交代カードを切る。D・ヴィエイラを下げ、ベン・カリファが入った。

 追いかける京都は後半19分、エースがチャンスを作る。MF金子大毅が中盤でボールを奪い、FWピーター・ウタカが一気にドリブル突破。PA左まで入り込み、左足シュートを放つが、惜しくもGK大迫敬介のセーブに遭った。

 京都は立て続けに交代選手を投入。後半21分、MF山田楓喜とパウリーニョに代えてDF井上黎生人とFWイスマイラが出場する。27分には田中と宮吉を下げ、DF植田悠太とMF中野桂太が入った。30分には最後の交代カード。ウタカに代えてMF川崎颯太を投入した。

 すると、京都は交代策が奏功する。後半34分、川崎のパスを受けたDF荒木大吾が右サイドから仕掛けて敵陣へ。相手選手との混戦からボールがPA右にこぼれると、待ち構えたイスマイラが右足を一閃。ゴールのニアサイドをぶち抜き、1-1と同点に追いついてみせた。

 失点直後に広島はMFエゼキエウとDF住吉ジェラニレショーンを出場させる。試合は90分で決着つかず延長戦に突入した。

 拮抗状態は延長前半5分に崩れる。広島は最終ラインの住吉が最前線に縦パス。降りてきたエゼキエウがヒールで前線にスルーパスを通すと、ベン・カリファが反応する。PA右から右足シュートをゴール左隅に突き刺し、2-1と勝ち越しに成功した。

 広島は残り時間を守り切り、2-1で120分の死闘を制した。前身・東洋工業時代は3度の天皇杯優勝経験があるものの、サンフレッチェ広島となった1992年以降は5度の準優勝も優勝はない。今季で6度目の決勝挑戦となった。

●第102回天皇杯特集ページ

TOP