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起死回生の“歴史的”同点弾も…広島MF川村拓夢は満身創痍でのPK失敗に悔い「僕が決めていれば」

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サンフレッチェ広島MF川村拓夢

[10.16 天皇杯決勝 甲府 1-1(PK5-4)広島 日産ス]

 延長戦も含めた120分間を終えても決着がつかず、天皇杯優勝をかけて32年ぶりに行われたPK戦。サンフレッチェ広島は4人目でペナルティスポットに立ったMF川村拓夢のキックが甲府GK河田晃兵に止められ、無情な結末に終わった。

 先発からフル稼働していた影響により、延長後半途中には足がつった様子も見せていた川村。PK戦後、キッカーに指名したミヒャエル・スキッベ監督からは「問題ない」とフォローされたそうだが、川村自身は「僕が決めていれば勝利につながったと思うので僕の責任」と唇を噛んだ。

 それでも川村はこの日、0-1で迎えた後半39分に起死回生の同点ゴールを記録。「エゼがうまいことポケットに出してくれたので振り抜くだけ。気持ちで思い切り打った」(川村)。この一撃がなければ、試合の決着はPK戦にすらもつれ込むこともなく、90分での敗戦が決まっているところだった。

 広島にとっては今回が史上6度目の天皇杯決勝進出。これまではいずれもノーゴールで敗れており、川村のゴールは歴史的な一発となった。試合後、DF塩谷司は「拓夢がいたからPKまで行けた」とねぎらいの言葉を送っていた。

 もっとも、敗れたからには悔しさが残るのも事実。川村は「なかなか簡単に切り替えられない」とうつむきつつも、22日に控えるルヴァン杯決勝戦のC大阪戦を見据えて「次も決勝があるのでサポーターの皆さんとタイトルを取れるようにやっていきたい」と決意を語った。

(取材・文 竹内達也)
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