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都並監督「次勝てばマリノスなので、たどり着きたい」ブリオベッカ浦安が順天堂大を破り2年連続の天皇杯本戦へ

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ブリオベッカが延長戦で勝ち越して本戦出場を決めた

[4.23 天皇杯千葉県予選決勝 順天堂大1-2(延長)浦安 第一カッターフィールド]

 天皇杯千葉県予選となる第28回千葉県サッカー選手権大会の決勝が23日に行われ、ブリオベッカ浦安(JFL)が順天堂大を延長戦の末に2-1で下した。5月21日の一回戦では、ゼットエーオリプリスタジアムで茨城県代表と対戦する。

 開始1分のFW峯勇斗のゴールで先制した浦安は、同点に追いつかれて突入した延長後半11分にロングスローから繋いだボールをDF赤松秀哉が頭で押し込んで勝ち越し。2年連続6回目となる本戦出場を決めた。

 今年からJFLに復帰した浦安だが、リーグ戦はここまで2分4敗の最下位と大苦戦。それだけに都並敏史監督は「負け続けていたので、選手たちが勝ちに飢えていた。全員がつま先一ミリのところで勝ち切りたいと思ってくれた。勝因は気持ちだと思います」と大学生相手に意地の勝利をもぎ取ったイレブンを称えていた。

 決勝点を奪った赤松は、延長後半2分に6人目のカードで投入されていた選手だった。得点を期待して延長戦に入ると当時に途中出場していたFW飯澤良介の動きが悪いと見た都並監督は、DF登録の赤松を交代で出場させることを決断。ただ都並監督によると、赤松は「勝負どころのセットプレーを決めるのは有名」な選手だったといい、「どこかのタイミングで入れようと思っていた」という。

 そして投入から9分後の右サイドからのスローインのチャンス。DF藤本隆汰がロングスローを投げると、DF石井幹人を経由したボールがゴール前に入ると、マークを外した赤松が得意のヘディングで決めきると、ベンチ前で作られた歓喜の輪には、喜び勇んだ都並監督がその中に飛び込む様子も見られた。

 都並監督になって3度目の本戦出場となるが、19年はFW上田綺世擁する法政大、22年は筑波大にPK負けと、いずれも1回戦で敗退している。今年も1回戦で対戦する茨城県代表は、筑波大と流通経済大ドラゴンズ龍ケ崎の勝者となっており、“大学生の壁”に挑むことになっている。

 目標はやはり、Jクラブとの対戦だ。八戸在籍時の昨年、横浜FCを破るなど快進撃をみせた経験を持つ赤松も「リーグ戦も大事だけど、僕ら自身のチャンスが広がる」と重要性を強調する。そして都並監督も「勝てばマリノスなので、そこまでたどり着きたいなという思いは強い」と意識を十分にすると、「パンフレットに出るだけでも4部のチームにとってはすごく大きいこと。我々は育成型クラブなので、子どもたちが見ている前で、勝利の執念を見せることも重要だと思っています」と躍進を誓っていた。

(取材・文 児玉幸洋)
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